卒業研究・制作

作品系/建築

「まちの日常を巡る旅の拠点―「まちやど」を事例にー」

今泉 優希(建築デザインコース)

都市建築デザイン/図面、模型

第1会場:高岡市美術館

「まちやど」とは、まちを一つの宿と見立て宿泊施設まちを一つの宿と見立て宿泊施設と地域の日常をネットワークさせ、まちぐるみで宿泊客をもてなすことで地域価値を向上していく事業である。本提案では、富山県高岡市御旅屋商店街を舞台に、歴史的な街並みや建造物、豊かな食文化など日常に溶け込むまちの魅力を観光客・住民に感じてもらうプログラムをもつ宿泊施設を提案します。

「風土に咲いた花 ―自然と共存する建築―」

奥谷 幹汰(建築デザインコース)

建築デザイン/模型、図面、コンクリートブロック

第2会場:富山大学 高岡キャンパス

沖縄県は琉球王朝時代の外来文化の受容、戦後のRC造への転換など様々な外的要因が重なりあって、特有の文化を形成してきた。その中でも「花ブロック」と呼ばれるスクリーンブロックは、主に通風や日照調整機能を持ち、沖縄の景観をつくる大きな要因となっている。そのような花ブロックを調査・試作することで、光や風などの自然環境と共存するような沖縄らしい機能や空間を持つ空間デザインを試みた。

「生業ネットワークの再編-氷見市久目地域の串柿業を対象として-」 

栗原 稜(建築デザインコース)

建築意匠

第1会場:高岡市美術館

富山県氷見市久目地域における串柿業は存続の危機にある。そこで串柿業の事物連関を二つの時代区分で明らかにし、そこで得られた変化を手がかりに建築設計を行なった。設計した建築はそれぞれ事物に対して連関を生むハブとして機能し、家業で閉じた性格のある串柿業へのアクセスを容易にする。そうした中で新たな串柿のあり方や柿の使い道を生み出していくことが串柿また柿が地域資源として久目地域にあり続けることにつながると考える。

「水を楽しむ水族館」

近藤 紗椰奈(建築デザインコース)

建築意匠/建築模型・図面

第1会場:高岡市美術館

生活をする中で当たり前に使う水。その水を「美しさ」という観点から見た時、人を魅了させるような空間を作り出すことが出来る。
波紋や水紋反射、水面反射、光芒など水がもたらす美しさは様々あり、水が多く使われる水族館で「水も楽しむ」をテーマに生き物だけでなく"水"を積極的に活かした設計を行う。日本海の水平線と一体化するイルカプールや水槽から溢れ出る水が頭上や横を流れる通路など水の現象を感じられるスポット全26個をつくり、「身近にあるものの不思議と魅力」が体感出来る建築である。

「ROUND ABOUT〜木とスポーツと人と」

杉本 美空(建築デザインコース)

建築デザイン/図面、模型

第1会場:高岡市美術館

近年のスマホ利用率・テレワーク増加による人との交流の希薄化、少子高齢化に伴う子育て支援、要介護予防の問題を課題と捉えた。本設計では、その課題を踏まえ、世代問わず多くの人が興味を惹くようなスポーツ施設を設計する。そして、人々が様々な場所から訪れ、スポーツを行い、それによって人との関係の構築につなげる。また、木造の良さを活かし、スポーツするために最適な空間やスポーツしたくなる空間を作り上げる。

「森で学ぶ-こどもとつくり続ける遊び場の提案-」

竹園 莉帆(建築デザインコース)

建築・地域デザイン/模型、図面

第2会場:富山大学 高岡キャンパス

ゲームの普及とともに、昔と比べてこどもたちが自然の中で遊ぶことが減った。こどもたちが身体を動かす楽しさを知り、自然の中で遊ぶ機会を増やしてほしいと思い、こどもたちとつくり続ける遊び場を提案する。ツリーハウスの制作など、こどもたちと時間をかけながら、試行錯誤しながら、ワークショップが繰り返され、遊び場をつくり続けていく。ワークショップは、素材や動作に焦点をあて、自由に創造力を育むことができる場とする。

「音楽体験を豊かにするパークリノベーション」

長友 ひかり(建築デザインコース)

建築意匠/建築模型、図面

第1会場:高岡市美術館

近年の音楽シーンはAIやITにより、無限に近い楽曲の中から効率的な曲との出会いが可能になり30年前と比べて音楽の楽しみ方は個別化・固有化した。本研究の目的は、音楽とそれを視聴するシーンや状況を紐づけ、新たな音楽との出会いや楽しみ方を促すこと。既存の環境や場所の特性を活かし、此処でしか体験できない音楽を五感で感じることで、より豊かな音楽体験を可能とし、既存の公園に新たな魅力を作り出している。

「時間を飾る -タイルを再利用する保存改修の提案-」

中村 羽那(建築デザインコース)

空間デザイン/図面、模型、タイル

第2会場:富山大学 高岡キャンパス

タイルはその建物の年代がわかることや、組み合わせで変化する表情の豊かさが特徴であり、魅力でもある。しかし近年タイルが別の素材に変わり需要が減少し、建物の解体に伴い廃棄されるタイルも多い。今回の提案ではタイルを再利用し、「町の景観」「住宅の内装」のデザインと、「人が集まる空間」の設計をすることで、タイルを使用した建築の魅力に気づいてもらうと共に、衰退しているものについて改めて意識を向けてもらいたいと考える。

「ノックダウン可能なセルフビルド型プライベートサウナの提案」

松木 奎樹(建築デザインコース)・ 西島 真裕(建築デザインコース)

サウナ/廃材、テント、鉄芯

第2会場:富山大学 高岡キャンパス

昨今、再ブームが到来したサウナ。
コロナ禍で好きに外出できなかったり人込みを避けたりしないといけない現状。
この2つの状況にフォーカスし、木造サウナとテントサウナを融合した新しいサウナを提案する。
提案するサウナは、いまだに見たことのないサウナとなったのでサウナブームを促進させるのではないか、そして、ノックダウン式かつセルフビルドを可能にしたため人々の暮らしにサウナという習慣を導入してもらうきっかけになってほしいと考えています。

「水のデザイン -地域に溢れ、沁み渡る図書館-」 

浜田 希一(建築デザインコース)

建築デザイン/模型、図面

第2会場:富山大学 高岡キャンパス

私たちは古くから巧みに水を生活に取り入れ、美しい生活風景を形成してきた。しかし、水道の整備や水による災害、事故、管理の難しさから失われてしまった水との生活風景も少なくない。そこで、水との暮らしのモデルとなる図書館とコミュニティセンターの複合施設を設計し、そこから水のように地域に溢れ、沁み渡る、様々なスケールの水のデザインの提案を行い、今の暮らしと調和する新しい水との生活風景を形成する呼び水とする。

「働きをデザイン」

東出 ゆきの(建築デザインコース)

建築デザイン/模型、図面

第1会場:高岡市美術館

コロナ禍で、在宅ワークが主流になり、オフィスの必要性が問われた。しかし、私自身大学に通う中で、リモート授業を受け、大学という空間を通して得られるものの価値を再確認した。一番大きな価値はコミュニケーションを通して得られるものであることに気がついた。そこで、社会的背景であるjob型雇用に変化していることに注目し、オフィスにも同じようなことが言えるのではないかと考えた。

「瀬戸多治見地帯におけるまちと地場産業の共栄」

松原 希実(建築デザインコース)

建築意匠/建築図面、縮尺模型

第1会場:高岡市美術館

かつて焼き物の大量生産で栄えた瀬戸多治見地帯は需要の低下、資源の枯渇、後継者不足といった課題に直面している。域内の一大産業として発達したまちの風景は失われつつある。これまで、焼き物産業と都市化の関連に関しては言及されてこなかった。本研究ではここに着目し焼き物文化を普及する拠点創造を試みる。
「陶土採掘と都市形成サイクルの中に、焼き物文化を普及固定する焼き物の拠点を設置することで持続可能な伝統産業の未来を創造できるだろうか」という問いをもとに、住工が混在するまちの未来を描きたい。伝統技術とデジタルファブリケーションを組み合せることで新たな表現・価値を生む拠点工房を構想し、一帯に住む人々に新しい文化体験を提供することで未来創造の基盤とするプロジェクトに取り組む。

「祝福する建築~幸せな記憶の場所~」

水野 菜々子(建築デザインコース)

建築意匠/縮尺模型、建築図面

第1会場:高岡市美術館

宇奈月温泉の美しい峡谷の中に、ふたりの幸せな記憶の原点となる結婚式場をつくる。温泉街や建物の周囲に桜や桃を植え、かつての桃源の風景を蘇らせる。ふたりの人生になぞらえた桃・花・水の3つの園の幻想的なシークエンスは、人々を異世界へと誘う。桃源と花畑は、街に溶け込んだアルミニウムの建物に迷い込む人々や、神聖な気持ちになれる千本鳥居のような参道を包み込む。水盤は峡谷と建物を反射し、そこに浮かぶ風景はシャングリラとなり結ばれる二人を自然に祝福する。

「災害時に役立つ地域性を絡めた建築の設計」

宮下 素樹(建築デザインコース)

建築意匠/図面・模型

第2会場:富山大学 高岡キャンパス

災害時こそ住民同士の助け合い、地域共同体が大切であり、地域共同体を育てるためには日ごろから訪れる施設がフェーズフリーである必要があるという考えのもと研究に取り組んだ。日常時や災害時などの社会のフェーズを取り払い、「いつも」の時だけでなく「もしも」の時も役立つような建築を提案する。

「広場―建築との関わりが生み出す可能性―」

村山 達哉(建築デザインコース)

建築意匠/建築模型、図面

第1会場:高岡市美術館

広場に注目をして研究を進める中で、人が設計に手を加えすぎるとそれは建築になってしまうし、手を加えなすぎると人々の目的を果たすことができない。対極のようにも思える広場と建築をうまく融合させることを目指したのはとても難しかったです。
自分は建築を広場に溶け込ませるような断面のスタディを繰り返し、人々の移動のための建築である階段も広場として使えるようにしました。

「既存を活かす 引き算によるリノベーションの可能性」

森田 粧子(建築デザインコース)

建築再生/図面・模型

第2会場:富山大学 高岡キャンパス

交通の便、立地ともに恵まれているにも関わらず、少子高齢化、空き家問題が深刻になっている京都市東山区六原学区。そこで、架空の路地を作成し二つのリノベーションを提案する。
「繰り返された改修の跡を取り除く。残されたものや再利用できないものを掃除」という引き算、「構造や仕上げ、断熱や設備などの必要最低限加」加えるものの引き算。これらの引き算による手法で町家本来の姿を意識し、既存を活かした空間にする。魅力を感じる人に住み継がれ、豊かなまちが形成されることを期待する。

「「GENESIS」階層化社会における建築の役割を考える」

ABAN KHARL ANTHON KOMIYA(建築デザインコース)

建築意匠/建築模型、図面

第1会場:高岡市美術館

GENESISプロジェクトは、貧富の差が明らかになっているフィリピンの首都マニラのマカティ市を対象にビジネスと宗教を基盤として貧しいものと富める者の境界線を取り除き未来の大都市の核を作る建築プロジェクトである。無から楽園を作り出す旧約聖書の天地創造になぞらえて計画し、私の目指す楽園とは貧富の境界がない未来の社会である。

「「親切」に集まり生きる-漁師兼業家族のコーポラティブコモンズを利他有孔体としてつくる-」

浜谷 詠斗(芸術文化学研究科)

建築意匠/建築設計図面、建築模型

第1会場:高岡市美術館

地方は東京の背を追う運命か。故郷滑川にはかつて小さな利他空間を含む親切な町並みがあった。本計画は都市の華やかさと日本の和をブーリアン二進法集合論で扱い、ブーリアン積で親切な建築を目指した。漁師たちと家族がコーポラティブを組織し、近世的な生業サイクルと現代的な副業システムの兼業の町を作り出す。彼らが地域を向上させながら生きる枠組みを考え、有孔の身体に衣服を纏い、居住と生業の境界が移ろい調和する親切建築が新たな街の中心となる。

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