卒業研究・制作

作品/デザイン

「Linkage stool」

菊地 莉子(デザインコース)

プロダクトデザイン/ブラックチェリー、共芯ベニヤ、アルミ

第1会場:高岡市美術館

 スツールとリンケージ機構を融合させた作品。人の体重移動によってリンケージが動き、脚が跳ね上がるような動きをみせる。
 従来の静的な家具に対して動的な要素(動き)を与えた新しい動きのあるスツールの提案。

「日々」

赤畠 桂都(デザインコース)

グラフィックデザイン/冊子、無線綴じ、A5版、pp.140

第2会場:富山大学高岡キャンパス

 私は毎日夢を見ます。
 朝起きてみると、実際には会ったことがない人と友だちだったり、追いかけてくる人から逃げて空を走ったりしていた、直前までの記憶があります。何秒後かには、今まで過ごしていたのは夢の中の世界だったことに気が付きます。しかし、夢を見ている間は、その時間が現実なのだと、疑いもせずに過ごしているのではないでしょうか?
 その日起こった出来事や感じたことを、思い返しながら書く『日記』。 眠っている間みていた夢を、思い出しながら起きた直後に書く『夢日記』。 日々とは、現実とおぼろげな夢との繰り返しです。

「蕎麦を楽しむ機会を提供するためのデザイン」

阿部 ひより(デザインコース)

グラフィックデザイン/パッケージ、Webサイト

第1会場:高岡市美術館

 麺としてのそば(蕎麦)に限らず、様々な形のそばを楽しんでもらうための商品企画。そばを食べる機会を提供するための商品パッケージを制作した。また、擬似的にECサイトを制作し、製品と共にそば・そば粉・そば蜜・そば茶を使うレシピを掲載した。
 レシピと合わせた商品を制作するにあたって、ガレットで有名なフランスの料理に着目。そばを麺にして食べるという概念に囚われず、海外のそば文化を取り入れた新しい食べ方を模索した。
WebサイトURL【https://sobaterie.easy-myshop.jp/】

「NUKUMORIのCOOKIE -高岡の障がい者支援施設で作るクッキー商品の提案-」

板橋 二智香(デザインコース)

商品企画・パッケージデザイン/缶、コットン巾着、コットンスノーホワイト、マット紙、グラシン、厚紙、低粘着シール、紐

第1会場:高岡市美術館

 奉仕活動団体・高岡中央ライオンズクラブが50周年を迎えるにあたり、記念事業として、その団体が支援する高岡市の障がい者支援施設の手作りグルテンフリークッキー商品の提案をしました。
 コンセプトは、「NUKUMORIのCOOKIE」―手づくりのぬくもり。誰かと一緒に食べるぬくもり。いっしょだと、もっとおいしいね。―です。
 コンセプトやパッケージに買う側・売る側の心理的ハードルを感じさせないよう注意を払い、障がい者の方やアレルギーを持つ方々など社会的立場が弱い人との共生に繋がるよう制作しました。
この商品の持つぬくもりが、みんなが幸せに暮らせる共生社会の一助となれば良いなと願っています。

「若者の投票率を上げるプロモーション」

伊藤 永羽(デザインコース)

ポスター/タブレット、Procreate、B1版(4点)

第1会場:高岡市美術館

 選挙に一度も行ったことのない若者に「選挙にいかないと!」と思ってもらえることを目指し、自分が政治や選挙について調べていくうちに感じた疑問や不安を表現するポスターを制作しました。
 私が感じた疑問が見ていただける人にも感じられて、次の選挙は投票に行こうと背中を押すようなものになっていると嬉しいです。

「余白の研究」

植木 隆斗(デザインコース)

グラフィックデザイン/Illustrator、Photoshop、CLIP STUDIO PAINT、Leonardo Ai

第1会場:高岡市美術館

 普段何気なく目にしている余白は、私たちに何をもたらせてくれているのか?余りものの白が持つ強い力、美しさ、必要性を追求するため、まずその種類やそれらが持つ機能を研究した。
 研究の結果、計50種類の余白の性質を発見し、その中からモチーフやその置き方によって姿を変える「憑依」という性質に着目した。アウトプットとして「鑑賞者が絵の一部を想像により補填することで完結する絵画」を制作。自分なりの絵画を完成させる体験を通し、余白の面白さに気づいて欲しい。

「CONFIDENCE/AMBITION/DELIGHT/ADVERSITY」

大澤 晴(デザインコース)

イラストレーション/CLIP STUDIO PAINT

第1会場:高岡市美術館

 既存の2Dクリエイターのカジュアルキャラクターイラストの描画方法について研究を行った。具体的にはイラストを描く際にキャラクターが魅力的に見えるような配色やグラデーションマップ、色彩と輝度の関係、描かれた内容がしっかり伝わりつつキャラクターに目線が行くようにテクスチャやエフェクト、構図、パターンを用いた画面内の情報量の操作である。それらの描画方法について研究し、創作を行った。

「Live2d を用いた振り向きアニメーションの研究」

金田 壱(デザインコース)

アニメーション/ Live2d、CLIPStudioPaint、Photoshop

第1会場:高岡市美術館

 本作品はLive2dのモーションをテーマにしたアニメーション作品である。既存のLive2d作品におけるキャラクタの「振り向き」を調査するとともに、新しい手法を考案、実践していくことによって、Live2dアニメーションの表現の幅を広げることを目的としている。
 通常のアニメーションの手法の一つでありLive2dの振り向きモーションとしてもよく用いられる「中割り」を使用せず、1つのモデルでキャラクタを振り向かせるモーションを作成した。

「所有することのよろこび」

木倉 明音(デザインコース)

コミュニケーションデザイン/ポリマークレイ、ソフトボア

第1会場:高岡市美術館

 ゲーム内で作ったアバターが手のひらサイズの人形になって自宅に届き、仮想空間のアバターと現実世界の人形を連動させてあそぶことができるゲームアプリの提案。
 モノを所有する手間がなくてもスマホ1台で何でもできる、そんな時代だからこそ、現代の便利さと「所有することのよろこび」を合わせることで新しい所有の価値を提案できるのではないかと考えた。

「Scenery Block 風景のある積み木」

木ノ瀬 美奈(デザインコース)

木工/シカモア、ブラックチェリー、メープル、ベイヒバ、カヤ

第2会場:富山大学高岡キャンパス

 風景は暮らしとともに移ろぎ、懐かしくあたたかな風景はいつでも心の奥に残っている。『Scenery Block』は、そんな人それぞれの原風景を想起させる積み木。
 海、竹、幹、林、葉、雲、山、雪をモチーフとした8種の形状で構成。「〇〇みたいなかたち」から創造が生まれ、どこか懐かしくて心地良い時間が流れていく。
治具の研究も含めて制作を行った。

「きっと透明、という感触」

佐藤 茉奈(デザインコース)

詩集/紙、印刷

第1会場:高岡市美術館

 透き通っていて美しいとか、クリアで正しいとかではなく、いつか忘れてしまうのだろうけど、言葉にすることでかたちを与えておきたいと思う感触。
 そんな感触を日々、拾って見つめて生まれた、自作の詩120編をまとめた箱型の詩集。箱の中には、一枚の紙に一編ずつデザインされた詩が入っている。言葉で紡いだ「きっと透明、という感触」をより味わってもらえるよう、それぞれの詩に合わせたフォントや文字配置、紙質、印刷加工で仕上げた。

「表情への興味関心を深めるカードゲームの制作」

澤原 悠人(デザインコース)

グラフィックデザイン、コミュニケーションデザイン/紙、Illustrator、Photoshop、ibisPaint

第1会場:高岡市美術館

 コロナ禍は人の顔や表情について改めて考えるきっかけを与えてくれた。そしてこのことは、未だ周囲に素顔を見せられずにいる人や未来の子供達にも感じて欲しいことである。そこで私は、それを親しい人と気軽に遊べるカードゲームという形に落とし込んで制作した。
 それぞれのゲームはマスク着用生活で浮き彫りになったことや、人と関わる上で大切なこと、これからの時代求められる多様性への向き合い方を題材としている。遊びを通して豊かな表現力を身につけて欲しい。

「シン未来想像図-2050年のぼくら-」

柴田 優花(デザインコース)

スぺキュラティブデザイン/イラストレーション、紙、パネル

第1会場:高岡市美術館

 2050年の日本はどんな姿になっているだろうか。
 明確な答えがないVUCA時代において、様々な未来の可能性を可視化していき、未来予測ではなく、未来を創造するための問いを思索することを目標とした未来想像図を制作。
見た人の、未来の在り方への興味を引き出すとともに、よりよい未来になるように議論するきっかけとなることを願う。

「女子大生タニーの糸庄アルバイト日記」

谷一 菜緒(デザインコース)

コミュニケーションデザイン/漫画、CLIP STUDIO PAINT

第1会場:高岡市美術館

 富山県の老舗煮込みうどん店「糸庄」が2022年に創業50周年を迎えたことに際して定めたタグライン(企業のビジョンや志を示す言葉)に込められた意味を、糸庄の従業員に対して分かりやすく、親しみと共に伝えるための漫画を制作しました。
 また、自身の糸庄本店での1ヶ月間のアルバイト体験をもとに物語を展開することで、従業員の興味を惹きつつ、糸庄がこれまで50年間培ってきたことを再認識するきっかけに繋げたいと考えました。

「聞き手も読み手も楽しい 読み聞かせ絵本」

常田 沙希(デザインコース)

絵本/ペンタブレット、CLIP STUDIO、上製本、B5版、pp.32

第1会場:高岡市美術館

 「なかよしきょうだい ミレとミロ」は、聞き手も読み手も楽しめることを目指して制作した読み聞かせ絵本である。ストーリーやイラストなど、聞く方も読む方も楽しくなるポイントを収集してまとめ、それらすべてを絵本に反映させている。
 この作品から兄弟や友達といった関係性の大切さや、子供が感じる非日常感の楽しさを少しでも味わってもらいたい。

「おにぎり七不思議展」

中川 紗綺(デザインコース)

おにぎりリデザイン

第1会場:高岡市美術館/第2会場:富山大学高岡キャンパス

 日本人にとって最も身近な食べ物、「おにぎり」。当たり前に存在していて今まで注視してこなかったが、改めておにぎりを見つめることで、新たな面白さの発見ができるのではないか。
 鑑賞者に今までになかった「おにぎり」の新しい気付きを与えられるようなもの目指し、歴史やおにぎりの形の理由、47都道府県のご当地おにぎりといった七つの異なる視点からおにぎりを見つめた展示物を制作した。

「好きを組み合わせた癒しキャラクターの追求」

林 華緒(デザインコース)

キャラクターデザイン/イラストレーション、ぬいぐるみ

第1会場:高岡市美術館

卒業制作に取り組む上で、長い期間かけて行うことであれば自分自身を見つめ直したいと思い、自身の好きなもので構成されたキャラクターの制作に取り組んだ。
 つかみどころのないキャラクターに癒されることで、見た人が少しでも肩の力を抜いて前を向いて生きることができるようになってほしいと思う。
 また、イラストの他にぬいぐるみを制作し、よりキャラクターの存在を感じてもらえるようにした。

「野口屋のすべて」

二上 晴君(デザインコース)

コミュニケーションデザイン/冊子

第2会場:富山大学高岡キャンパス

 富山県富山市呉羽にある和菓子屋「野口屋」を特集した雑誌。
 私の実家である「野口屋」に訪れる人をもっと増やしたい。そのために必要なことは、野口屋のことを知ってもらい、ファンになってもらうこと、和菓子を買って食べるまでに起こる一連の行動に憧れを持ってもらうことだと考えた。そのため、それらを伝えるためのコンテンツを盛り込んだ一つの雑誌を作った。

「染香-SENKA-」

松井 久瑠美(デザインコース)

プロダクトデザイン/石膏、シラス(火山噴出物)

第1会場:高岡市美術館/第2会場:富山大学高岡キャンパス

 食材の色と香りを纏い、料理食材の一部として味を構成するうつわを使用した新しい食体験の提案。
 染香(せんか)は自分自身の味覚や嗅覚といった五感を使用して最終的に調理し、食文化やライフスタイルに新たなプロダクトとしての可能性を広げる。染香を通じた食体験から食材のもつ香りの良さや色の豊かさを感じ、自身の感性や感覚を拡張する。
 天然素材のみを使用し、自然界への循環を可能とするプロダクトとして地球の未来、食を通して命を紡いでいく一部となる。

「高級車のプロモーションにおけるイラストによる訴求力の可能性」

三浦 鈴菜(デザインコース)

グラフィックデザイン/Photoshop、Microsoft Bing、Leonardo Ai

第1会場:高岡市美術館

 近年、企業CMが続々とイラストやアニメ表現に移行している中、高額でハイステータスな広告対象については、今もイラスト表現が敬遠されていることが検証の結果わかりました。
 そこであえて高級車向け広告用イラストの研究を行いました。広告対象をクラウンとし、それを多種多様なテイストのイラストで表現して訴求効果や価値観の相違を確認すると共に、次世代の高級車に求められる最適なテイストのイラスト表現を検討しました。

「有磯海サービスエリアブランド化のためのお土産商品のパッケージデザイン」

森 美緒(デザインコース)

ブランディングデザイン、パッケージデザイン/紙、プラスチック

第1会場:高岡市美術館

 北陸自動車道沿いにある有磯海SA上り線限定お土産商品「有磯海濃厚スイートポテト」のリニューアルデザインです。
 有磯海SAのブランド化と、有磯海濃厚スイートポテトの売り上げ増を達成するために、「有磯海SAに行くと富山の旅がもっと楽しくなる」というコンセプトが軸になっています。
 富山の魅力・高速道路の旅の楽しさをデザインを通して伝えることで、お客様に有磯海SAならではの発見や気づきを見つけてほしいという思いを込めて制作しました。

biory 共に生きるひととき

吉田 海瑠(デザインコース)

プロダクトデザイン/種、和紙、吸水ポリマー

第1会場:高岡市美術館/第2会場:富山大学高岡キャンパス

 人と生命の関わりや愛でるひとときを新しい形で生み出したいと思い、この卒業制作は始まりました。
 そして様ざまな実験の結果、テープという形状で和紙や吸水ポリマーを使用し、生命の新しい居場所を確立しました。テープは切る、貼る、捲くなどといった関わり方の自由が広がり生活のシーンに生命が溶け込み、彩ります。
 生命と向き合い、愛でる過程を通して人々に何を感じるのかを問うデザインを目指しました。

「おてんばみぃちゃんとまいごのしずくくん」

和久田 美紅(人文社会芸術総合研究科)

絵本/マット紙、CLIP STUDIO、Illustrator、Photoshop

第1会場:高岡市美術館

 絵本における読み手と受け手のココロをつなぐコミュニケーションとして「読み聞かせ」のシーンに着目し、受け手の創造力を育む絵本表現とは何かを研究し、絵本を制作しました。
物語の舞台は、富山県です。富山が誇る大自然としてモチーフに水を選び、実際の水の大循環や場所、生息する生き物を元に物語をつくりました。「ここってあそこかな?」「この動物みたよ!」そんな会話や絵本体験を通して、地域のもつ豊かさへの気づきや、創造力を育むことにつながることを願っています。

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