「わたしとあなたとだれかのはなし」
大木 実愛(デザインコース)
短編集/文庫A6判、4冊組
第1会場:高岡市美術館
さまざまな背景のある100の人物を主人公に、2000字程度のショートショートを100編収録した短編集です。この100編は全てわたしの頭の中で紡いだもので、それぞれにモデルが実在するわけではありません。けれどこれは、フィクションである一方で、フィクションではない物語です。
フィクションでありノンフィクションである物語の端々に、あなたの日常を豊かにするヒントが隠されています。
これは、平凡で特別な日常の中に、実はずっと存在しているはなし。どこかじゃなくて、すぐそこにあるはなし。
「私の보자기(ポジャギ) 日本と韓国の伝統を紡ぐ」
落合 真歩(デザインコース)
コミュニケーションデザイン/冊子、InDesign
第2会場:富山大学高岡キャンパス
中学生の頃に韓国に興味をもって以来、韓国が好き、もっと知りたい、という思いがずっと胸にある。この研究では、日本のからむし(苧麻(ちょま))、韓国では모시(モシ)と呼ばれる植物から織りなされる伝統工芸を通して、それぞれの地域に受け継がれてきた伝統や思いを知って理解しようと試みた。
韓国や日本の各地を訪れ、実際に見て体験することで分かったことや得た感触を、日本語と韓国語の両方で冊子にまとめた。苧麻という植物から紡がれる伝統とその物語に思いを馳せてほしい。
「カワイイ手話〜アイドルの手話パフォーマンスについての研究〜」
川合 涼太(デザインコース)
パフォーマンス表現・振り付け・イラストレーション
第1会場:高岡市美術館
手話といえば、「難しそう」「よくわからない」「なんか気を遣う」…そのようなイメージがあるのではないでしょうか?一方で、手話特有のジェスチャーやポージングの中には、「カワイイ動き」が含まれているという意見もあります。もしそのカワイイ手話を、カワイイアイドルがパフォーマンスとして使えば、それは耳が聞こえる人(聴者)だけではなく、聞こえない人(ろう者)にとっても、同じ情報を共有して楽しめるインクルーシブな空間が作り出せるのではないかと考え、取り組んだのがこの成果です。
「恩返しの家具」
小林 萌(デザインコース)
家具/木工、カラマツ、ペーパーコード、蜜蝋ワックス
第2会場:富山大学高岡キャンパス
私が育ったのは森に囲まれ自然豊かな長野の山の中でした。家の庭には様々な種類の木や花が植えられていて、その中で家族と木の巣箱や椅子をつくった思い出があります。
私にものづくりや木のおもしろさを教えてくれた大切な家族に恩返しをしたいと思い、長野県で育ったカラマツを使用して家族に贈るためのデスクとスツールを制作しました。スツールの座面と合わせ、デスクの棚板と装飾にペーパーコードを使用しています。
「メタバース 射水神社」
四十万谷 怜(デザインコース)
ジタルコンテンツ/メディアプレイヤー, ディスプレイ,Blender,Unity
第2会場:富山大学高岡キャンパス
高岡市の生活にゆかりのある古城公園、その中の射水神社を3D で再現し、既存のソーシャルVR プラットフォームにて公開することで、ユーザー同士が交流できる空間とした。
高岡にいても、そうでなくても、仮想の高岡の中で交流できるメタバースとして再構築する事を目標とし、制作を行った。
「「高岡の水」のプロモーションと水に関する新たな提案」
篠原 あいか(デザインコース)
グラフィックデザイン/段ボール素材による机、紙、段ボール
第1会場:高岡市美術館
大学3年次のプロジェクトで私の「高岡の水」のパッケージデザインが採用されました。高岡のまちの凛とした雰囲気や、水が地面に染み込み濾過されていく様子をデザインで表現しています。
全国で地震が多く起きていること、「高岡の水」は災害用備蓄飲料水としても利用できる等の理由から、本卒業制作は「そなえる、高岡の水」をテーマに「高岡の水」のプロモーションと、災害時に「高岡の水」と一緒にご使用いただける段ボール机を提案したものとなります。
「心をちょっと楽にするためのアクティビティの提案」
柴田 梨帆(デザインコース)
コミュニケーションデザイン/アクリル、紙
第1会場:高岡市美術館
「人の心をちょっとだけ楽にする」ことをテーマとしたアクティビティを提案します。
日常の中から収集したさまざまな「ダメな人っぽいエピソード」とそれに対する「ポジティブな評価」をマッチングさせることによって、気軽に楽しみながら物事をネガティブに捉えてしまう思考の癖を和らげ、ポジティブに捉え直す発想力を育むための手助けがしたいと考えています。
「出会うワークショップ」
髙井 美桜(デザインコース)
ワークショップデザイン
第2会場:富山大学高岡キャンパス
「出会うワークショップ」とは、ものづくりのワークショップを通して、「出会い」を提案するプロジェクトです。
初めて使う技法や普段はすることのないものづくり、初めて受け取る考え方などをワークショップの中で得られる「出会い」として、ワークショップを組み立てました。6種類のワークショップでつくられた作品と、それぞれのワークショップの背景にあるものについてまとめた記録集を通して、私自身が魅力を感じたたくさんの「出会い」が伝わることを願います。
「波美-habi-」
髙田 梨乃(デザインコース)
製品デザイン/光ファイバー、P L A樹脂、カーボンファイバー、L E D、モーター
第1会場:高岡市美術館
振動から生まれる波の空間造形「波美」。これは五感を刺激する見えないの波の、一瞬を切り取ったような美しさを空間造形として表現した作品です。日々私たちをつくる 自然の波の美しさ を可視化することで、波が感性に及ぼす可能性を示すことを目指しました。
共振する作品と共鳴する人の、響きあう空間「レゾナンス」をお楽しみいただきたいと思います。
「プラスチック素材で服を制作」
土井 太智(デザインコース)
服/緩衝材
第1会場:高岡市美術館
緩衝材やビニール傘、レジ袋などの私たちの身近にある熱で溶けるプラスチック素材に着目し、それらを何層にも重ね、熱をかけながらプレスすることで新たな生地の開発を行った。実験を重ねた結果、品質的に安定している緩衝材を用いて、株式会社ミヤモリ様に生地の制作と縫製に関してご協力いただき、ジャケットとエプロンを制作した。超音波ミシンとシームテープで生地を接着し、透明な糸で縫製することで素材が引き立つよう仕上げた。
「デジタル孔版印刷と写真を組み合わせた新たな表現方法の研究」
長谷部 友花(デザインコース)
ポートレート/デジタル孔版印刷
第2会場:富山大学高岡キャンパス
表情とは言葉がなくても相手に自分の感情が伝わるコミュニケーションの1つである。その中でも「喜怒哀楽」という感情による表情に注目した。写真とデジタル孔版印刷を組み合わせ、解像度をより下げた写真を制作し、その解像度が落ちた中でも伝わる表情の力強さを表現した。被写体6人による同じ感情でも違う表情、解像度が落ちた中でも伝わる表情の力強さをお楽しみください。
「YO<曜>」
藤田 夏希(デザインコース)
コミュニケーションデザイン/冊子
第2会場:富山大学高岡キャンパス
大量のものを片付けるところから始まった江尻アトリエハウスの生活の記録。日々生活をより良くしていく中で、普段見過ごしてしまっているようなおもしろい日常をYO<曜>と捉え、日記本と写真集の2冊を制作した。
一方を読んではその日どんな日だったかを想像し、もう一方の同じ日を探す。同じ時間軸の2冊を行き来しながら、日常に純粋に向き合うことができるのではないかと思う。
「仕口キット」
松田 千花(デザインコース)
クラフトデザイン/シナノキ
第2会場:富山大学高岡キャンパス
私たちの身の回りにあるものには、つくり手の知恵や工夫が込められている。「仕口キット」は、そんな木工職人の知恵と工夫がつまった「仕口」という木材の接合技法を体験できるもの。あられ組と割くさび止め、蟻型追い接ぎという技法をそれぞれ使用した家具を製作した。
キットを通して仕口の仕組みやその隠された工夫と知識を体験し、自分でつくるからこそ分かるものづくりの楽しさや、大変さを通した魅力を感じてもらいたい。
「ユニークでかわいい 食べ物モチーフ雑貨の提案」
宮本 明佳(デザインコース)
ハンドメイド/布、毛糸、靴
第1会場:高岡市美術館
食べ物モチーフの雑貨は、日常がもっと「おいしく」なる魔法。
話すことが得意でなくても、ユニークな雑貨を持っていたことで会話が生まれた経験から、もっと多くの人にこの楽しさを届けたいと思いました。実用性と遊び心を大切にしながら、持っているだけで自分らしさをそっと伝え、新しいつながりを生むようなアイテムを目指して、一つひとつに「おいしい」アイデアを込めて制作しています。
「TROCA(トロカ)日本とブラジルの異文化ギャップ要素を取り入れたトレーディングカードゲーム」
坂本 フェリペ 豊(デザインコース)
TCGデザイン、キャラクターデザイン/Illustration
第1会場:高岡市美術館
ブラジル人にとって日本といえば寿司やアニメ、真面目な性格、日本人ならアマゾンやリオのカーニバル、陽気な人々と、互いの理解はその程度のものです。両国で暮らした私からすると、まだまだ知らないことがたくさんあります。そこで、「異文化ギャップ」をテーマにした新感覚トレーディングカードゲーム「トロカ」を制作しました。異文化のネタと同時にゲームを通じて戦略性や収集の楽しさを思う存分味わってください!