卒業研究・制作

作品系/工芸

「季節を楽しむためのジュエリー」

近藤 里 (美術・工芸コース)

ジュエリー/精密鋳造、銀、真鍮、青銅、革

第1会場:高岡市美術館

動植物は時の流れと共に姿を変えて生きている。やがて朽ちていくそれらの姿をもう少しだけ留めておきたい。そしてまた訪れる季節を楽しむことができるように、装身具として制作した。

「to you」

酒井 日向(美術・工芸コース)

工芸/ 漆、麻布、和紙、針金、鮑貝、銀粉、金粉、砂糖

第1会場:高岡市美術館

装身具の人を美しく見せるという役割に注目して制作した。自身が最も美しいと感じる自然の造形を取り入れ、漆のもつ艶や加飾方法を用いてその役割の実現を目指す。装身具は人が身につけることで一つの作品として成り立つ。自然の美しさを身につけることで得られる、外見や内面の変化を楽しんでほしい。

「自然の形をモチーフとしたジュエリー」

坂元 結菜(美術・工芸コース)

ジュエリー/精密鋳造、銀

第1会場:高岡市美術館

表現したい形に合わせてワックスを使い分けながら原型を制作し、精密鋳造を行いました。
原型制作では、ハードワックスとインジェクションワックスを混ぜたもの、ソフトワックス、ワイヤーワックス、シートワックスの4種類を使用しました。 一部の作品は、白く柔らかい光沢感を出すために、サンドブラストや白仕上げを施しました。

「のぼりゆく」

立田 怜奈(デザインコース)

立体造形/和紙

第1会場:高岡市美術館

ふとしたときに過去のどうにもならない出来事に思考が引き戻されて囚われる自分がいる。本来はやりたいことやどうなりたいかなど、未来のことに向かって考えたい。平等院で雲中供養菩薩を見たときに非現実的な世界観に包まれた。
本制作では過去のことを思い詰める自分を解き放ち浄化させてくれるような存在を、煙をモチーフとして、和紙から感じ取れるあたたかさ、やわらかさやシャープな折りの陰影を活かし制作した。

「移りゆく」

辻 秀香(美術・工芸コース)

工芸/漆パネル、卵殻、色漆、錫粉、炭粉

第1会場:高岡市美術館

生活の中でふとした瞬間に気づく花、どの瞬間も魅力的な空をモチーフに卵殻塗、黒蒔絵、石目、色漆などの技法・素材を用いて表現した。
私たちと同じ目線にある花。対して地面から離れ、届かない存在である空。どちらも時間が流れるにつれて移り変わり、様々な表情や美しさを感じることができる。

「Iggy__coco」

林 孝美 (美術・工芸コース)

工芸/銅・鍛金

第1会場:高岡市美術館

イタリアングレーハウンドの女の子。 のんびり暮らしています。 インスタグラム @coco__iggy にて、1年間のほぼ毎日記録を公開しています。 制作工程や技法に関して興味がある方は、是非検索してみてください。 質問や感想も大歓迎です^^

「呂色塗乾漆合子「大海をゆく」」

前田 詩織(デザイン工芸コース)

工芸/乾漆、漆、麻布

第1会場:高岡市美術館

大型の海洋生物が大海を泳ぐ力強さと、重量感のある体のしなやかな動きに魅力を感じ、シャチやサメなどを参考にして造形した。また漆器の魅力の一つである呂色仕上げの艶が活きるように、面の張りや稜線の動きに注意して制作した。

「寄木重文箱」

八重畑 潤 (美術・工芸コース)

工芸/寄木、タモ、ケヤキ、タガヤサン

第1会場:高岡市美術館

越前漆器の指物木地の形が美しいと思った。木地の形と色や木目などの木の表情が、今私たちの日常生活の中にあるとしたら、どのようなものがいいかと考えた。簡素な模様と明るくやさしい色味にすることで、軽やかな安心できる雰囲気を目指した。
すぐに何でも手に入ることが当たり前になった今の生活は、便利で豊かだ。しかし、生活の豊かさと日々の幸せは、同じものさしで測ってはいけないものだと思う。便利になりすぎた生活に、暮らしの実感が少しずつ奪われていることを忘れないように、そして、身の回りから自分の楽しみを見つけ続けていくために、手間の象徴として手紙を入れる箱を制作した。

「成形合板を用いた安楽椅子の制作」

矢口 雄大 (建築デザインコース)

家具/ナラ、帆布

第2会場:富山大学高岡キャンパス

本制作では、薄い板を接着剤とともに積層し、型の中で成形する「成形合板」の手法を椅子の構造に取り入れ、くつろぎ空間の中心となるような安楽椅子の設計・制作を行いました。体を支える面は、クッション性を生み出すべく、成形合板製の木部をレール状に左右に配置し、間に布を貼る構造を採用しました。また、多くの場面で馴染むようにシンプルで明快な形を意識し、パーツ数をできるだけ最小となるようなデザインを目指しました。

「わたる」 

袁 星来

工芸(漆造形)/漆、樹脂、螺鈿、錫粉

第2会場:富山大学高岡キャンパス

動物の足をモチーフにした作品である。
動物は歩いたり走ったりすると同時に、地面に足跡を残している。それによって、土地は足の裏にも痕跡を残した。これらの痕跡は動物の勲章であり、彼らの経験と出会いを示している。 彼らの足裏に隠された物語を想像し、それを表現したいと考えている。

「浴火重生」

林 倩

工芸/漆、麻布、鮑貝、卵殻、乾漆粉、金粉

第1会場:高岡市美術館

中国には再生を表す四字熟語がある。「涅槃重生」「鳳凰涅槃」「浴火重生」という三つの四字熟語は、瀕死の 鳳凰は火の中に身を投げ、巨大な苦痛を受けた後、火を浴びて生まれ変わり、昇華することである。
私が作るお面を身につける事で、かつて弱っていた自分を破って、鳳凰のように生まれ変わっていく事を願う。そのために、私は「火」を面の造形のモチーフとして、再生の意味を込めた。人生が落ち込んでいるときも希望を失わない。最後は灰の中からもっと良い自分に生まれ変わる。

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