2021.10.15
【学生の日々】「GEIBUN13」卒業・修了研究制作紹介 No.1
卒展「GEIBUN13」に向けて、研究・制作を進めている学生にインタビューを行いました。それぞれの学生の取り組みをご覧ください。
《GEIBUN13 卒業・修了研究制作紹介No.1》
地域キュレーションコース 中西 由季乃
Q1、卒業研究・制作のテーマを教えてください
「日本遺産制度が地域にもたらす影響と変化―三重県明和町を中心に-」が題目です。
Q2、「日本遺産」とは何ですか?
「日本遺産」とは地域の歴史的魅力や特色を通じて日本の文化・伝統を語るストーリーを「日本遺産」として文化庁が認定するものです。ストーリーを語る上で欠かせない魅力溢れる有形や無形の様々な文化財群を、地域が主体となって総合的に整備・活用し、国内だけでなく海外へも戦略的に発信していくことにより、地域の活性化を図ることを目的としています。
Q3、三重県明和町とはどんなところですか?
伊勢市と隣接していて、古代から中世にわたって伊勢神宮に仕える巫女様(斎王)が住んでいた地域です。斎王が住む宮殿であった斎宮の跡地や須恵器などの様々な出土品が発掘されたことから、「祈る皇女斎王のみやこ斎宮」として日本遺産に認定されました。斎王とその他の神官が伊勢神宮に向かう群行の様子を模した「斎王祭り」や、出土品などを展示している「斎宮歴史博物館」「いつきのみや歴史体験館」があります。
Q4、このテーマを選んだきっかけを教えてください。
私の住んでいる三重県明和町が日本遺産制度に登録されたことと、私の通う高岡キャンパスがある高岡市も日本遺産制度に登録されていたことがきっかけです。私自身、日本遺産に登録され全国の事例が増えていく中で、日本遺産とは何なのか?日本遺産制度は地域の発展、地域振興に繋がっているのか?など様々に疑問が浮かび上がってきたことから調べてみようと考えました。
Q5、研究・制作の過程で大変だったことはありますか?
日本遺産制度自体が文化庁から推奨された国が行う大きなプロジェクトであることや全国の資料を取り上げるのと100件以上の資料に目を通さなければならないで、物理的な量の多さが個人的には大変でした。また、資料の様式も1つ1つ違っている場合が多々あったのでそれを改めて同じ様式へとまとめ上げることなども大変でした。
卒業制作展では高岡市美術館にて制作・研究内容の展示を行います。
皆様のご来場お待ちしています。
また、TwitterやInstagramによる情報発信も随時行っていきます。
《執筆者からの一言》
知名度があまり高くない日本遺産制度ですが、この論文をきっかけに多くの人に日本遺産制度の実態を知って欲しいと考えています。その上で、今後日本遺産制度がどのように日本の観光業や地域振興に寄与していけるかが鍵になっていくのではないかと考えています。
[取材・写真・文・編集]
卒展キュレーター委員会(2021年10月15日)
執筆者:地域キュレーションコース 福嶋 純之
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