2024.06.11
【名物授業】授業科目「彫刻立体B」
[概要]
表現においては、思考と手わざの両方がしっかりとかみ合うことが重要で、学ぶべきことは幅広く、必要な思考や手わざは、制作者に応じて多種多様です。
彫刻立体分野では学部教育の大きな目標として、各自が作品で実現したい/実現すべきことを明確にする、また現代アートにおけるコンテクストの重要性を理解し、自身の制作に取り入れることを掲げています。これはとてもシンプルなようですが、容易なことではありません。各自が試行錯誤を重ね、真摯な学修・研究の実践を通してそれぞれが到達していくものと考えます。
その中で、「彫刻立体B」は主に手わざに重点を置いた授業です。カービング(彫る・削る)技法を用いて、30×20×20㎝の木材を彫刻します。かたまりの中から形体を彫り出すという伝統的な手わざを用いた彫刻表現を通して、彫刻の思考法を探ります。
2023年度は、井波彫刻でよく用いられる樟(クスノキ)を彫りました。独特のさわやかな香りがアトリエを満たしていました。
最後の発表会では、自身の作品のコンセプトや表現上の工夫についた発表し、他の学生や教員と意見交換を行います。対話のやり取りの中で、自分でも気づかなかった作品の良さや課題、自分の実現しようとしていることが明確になります。
[授業科目名]
彫刻立体B
[担当教員]
長田 堅二郎(富山大学芸術文化学系 講師)
平田 昌輝(富山大学芸術文化学系 講師)
[受講生]
芸術文化学部3〜4年生対象
[関連リンク]
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