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2023.01.12

【イベント】第2回「市民がつくるたのしい鋳物」日本橋とやま館 展示販売

 市民がつくったたのしい鋳物270点による第2回作品展示販売を東京日本橋とやま館でおこないます。ぜひご高覧ください。

270点の作品のうちの42点の集合写真

[概要]
 富山県西部にある高岡銅器は世界のほかにない産業規模を誇っています。近年は、一品種を量産する生型鋳造法で産業工芸やデザイン商品、美術品などの鋳造製品をつくり暮らしを支えてきました。

 1990年頃から地元の高岡短期大学の授業で、原型を使わないで鋳型に「彫る・押す」方法で施紋する、一品しか鋳造できない全く新しい生型鋳造を開始しました。同一品の量産と異なり、初心者でもアイデアを盛り込める即興性が従来にない新しい製品を生み出しました。再編統合で富山大学芸術文化学部になってもこの方法を継続し、授業で制作した学生作品を2016年から富山大学高岡キャンパスで一般市民に販売し、それまでになかった斬新さが評価されました。

 そして、「学生を市民に」、「キャンパスを地域に」拡大して、市民の鋳造作品を、市民に販売する『やさしい・いものプロジェクト』を産学官連携事業として、2018年8月から開始しました。

 2019年11月から実施した2回の鋳造プロジェクトは、市民が株式会社能作の工場に集まり鋳型製作、鋳造をおこない、高岡市デザイン・工芸センターで研磨して作品を完成させました。その後、新型コロナウイルス感染拡大で、参加人数を6名に制限し、富山大学芸術文化学部鋳造室で10回実施し、2022年2月に御旅屋セリオ(高岡市)で250点を展示販売しました。

 2022年度はコロナ禍のなか、芸術文化学部鋳造室で11回開催し、参加した延べ70名の市民により計270点の青銅作品が完成し、このたび東京日本橋の「日本橋とやま館」で展示販売することとなりました。大々的な広報はせず、おもしろさにはまったリピーターが知人に紹介することで参加者が広がっていきました。販売価格は全て参加者自身が付け、作者コメントも値札に掲載いたしました。

 「やさしい」は原型をつくらない「易しい方法」でもありますが、「優しい気持ち」のほうの意味を込めています。参加者は、鋳型枠から砂が落下することや、青銅が流れないなど多くの失敗を乗り越えて自力で造る喜びを感じました。日常では気づかない、自身の本来の感性や能力に気づき、楽しく優しくなり、多様で魅力的な世界で一つの作品を生みだしました。
 この方法は、キレイに速く大量につくる現代の鋳造とは異なり、青銅が端まで流れなかった失敗もかわいくてOKというおおらかさがあります。
 「市民がつくり、市民が購入する、市民主役の鋳物の展覧会」です。購入した市民が磨いて光らせて育てることもできる新しい視点の鋳物作品です。

 展示した作品たちが、高岡銅器やものづくりの新しい流れの起点になることを願っています。

 なお、やさしい・いものプロジェクトの、運営費、材料費、展示公開費などの一部は、高岡市からの、大学・地域連携推進事業費「関係人口による地域創出・文化創造都市高岡」の補助を受けています。

[出品作家]
富山県内の一般市民

[日時]
2023年2月27日(月)~3月12日(日)
ショップフロア 10:30~19:30(会期中の休館日なし)※最終日は18:00まで
詳しくは、日本橋とやま館のホームページでご確認ください。
https://toyamakan.jp
※会期中の土日は、鋳型の体験コーナーを設けています。

[場所]
〒103-0022 東京都中央区日本橋室町1-2-6 日本橋大栄ビル1F
日本橋とやま館
TEL:03-6262-2723

[主催]
・産学官連携事業-やさしい・いものプロジェクト実行委員会-(株式会社能作、オタヤ開発株式会社、富山大学芸術文化学部、高岡市デザイン・工芸センター)

・日本橋とやま館

[後援]
NPO法人たかおか共創ネット

[関連リンク]
【2021年度版】第1回「市民がつくるたのしい鋳物」展示販売の案内・制作風景写真
【動画】第1回「市民がつくるたのしい鋳物」の制作工程動画
【日本橋とやま館】市民がつくるたのしい鋳物

[日本橋とやま館での第2回展に出品する、富山県内の一般市民が制作したたのしい鋳物作品の一部]

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