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2017.03.02

【留学生の今日】留学リポートvol.13!プラハから熱田 季音がお届けします!

プラハの街並み 

留学体験記

ドブリーデン!
春がきそうなプラハに留学中の熱田がお届けします。留学を考えている皆さんや、これから入学を控えているみなさんなどいろんな方に読んでいただいていることと思います。ありがとうございます。 

留学してから半年がたち、これから後期が始まろうとしています。留学してから、本当にたくさんのことを感じ、様々なことを考えさせられました。ということで今日は私の留学体験記を書いていきたいと思います。 

留学前の私は、美術にはとても興味があるし、何かを作るのも描くのも大好きでしたが、自分の技術はもちろん考え方にも自信が持てず、人に認めてもらうことが何よりの達成だと思っていました。しかし、自分の考えや意見を発表したり、堂々と何かをしたりすることを避けていたので、何かをしようとか打ち込もうという気持ちを持っていませんでした。常に中途半端にフラフラとしていました。ではなぜ留学したのかというと、もちろん小さい時からの夢だったというのもありますが、何かが変わることを確信していたからです。日本では自分の力でよじ登って何かを変えるとか、自分を自分で評価するとかいうことができなかったので、環境の力を借りようと考えました。 

そして留学後、毎日スタジオメイトや他の留学生、先生の行動や作品、表現方法にハッとさせられることの連続でした。1人1人が自分自身や自分が集中したいことに集中できている、自分自身がやりたいことになんの躊躇もなく飛び込んでから自分の最高の状態を探し求めているように見えました。例えばペインティングの授業では、みんな描きたいように描きたい色で描いていく。写実的に描きたい人はそのように描いたり、そうじゃない人はすごくユニークな形どりをしていたり。きっと彼らになんでこれを描いたかと問えば描きたかったから、と言うだろうと思います。当たり前のことなのに私は飛び込むことすらできていなかった、飛び込む前から技術がないから・・・、基礎がないから・・・と最初から思い込んで最終的に飛び込むことから逃げていたんだ、と気がつきました。自分がやりたい、表現したい、これに興味がある、これを描きたい、これに異議あり、ということに貪欲に自分なりの答えをどんな小さな作品でもそのプロセスを通して導き出そうとする他の学生の姿に感銘を受けました。非常におおげさな表現かもしれないけれど、それほどにはっきり言って私の考えは腐っていたのでしょう。それ以来、私は自分がやりたいことを考え直し留学先での所属コースを変えました。ものに対する考え方や、自分の良い面・悪い面、自分は何がしたいか、どう影響を与えたいか、自分がフォーカスしたものは何かなどを熟考しているうちに自分が次第に見えてくるような感覚を得ることができました。 

何かに飛び込むことは勇気のいることで大きいこと、それと同時に、ものの見方を変えるだけで本当はすごく簡単なことなのかなと感じています。社会に出たことがない私は100%そうだとは言えませんが、学生である自分が言えることは、「技術だの経験だのを気にする前に飛び込む」ことが大切かな、ということです。初めて出会う人たちと話すとき、何かを作るとき、自分の意見を言うとき、プレゼンテーションをするとき、英語を喋るとき、新しいことをするとき、1日の中、1週間の中でどこにいたって何に飛び込む場面はあると思います。違う国、違う土地に行けばそれが起こる確率は何倍、何十倍にもなります。正直、私は留学した直後、レストランで最初にたずねられる「Would you like to drink something?」に対して「?(何を言ってるんだ?)」と本当に聞き取れなかったですが、なんとか自分の作品のプレゼンをしたり、人と話したり、意見を交換したり、英語で生活しています。今も話す前は少し怖いですが「なにが正確な英文法だ!伝えたいことの方が先だ!」という具合に飛び込むと、がんばって私の言葉を理解してくれる「人」がいます。アドバイスをくれたり、同意してくれたり、意見してくれたり、何かを勧めてくれたり、そこでもっとお互いを知ることができたり、深く話し合うことができます。 

留学をはじめとして、何かを始めるということは、もちろんその人の性格、考え方、得意・不得意にもよりますが、必ず新しい何かを見つけることができる選択だと思います。英語のスピーキングに関しては、たくさん勉強しておくほど良いと思います。しかし、飛び込むことを恐れないことは、英語を勉強しておくことよりも、もっと大切なことだと思います。飛び込むことを恐れない人やその人の作品はすごく輝いていてフレッシュで、私はこの留学を通して、「私もそういう風になりたい!」と心から思いました。作品制作やスタジオミーティング(ゼミみたいな感じ)でも様々なことがありましたが、今回は感じたことに焦点を置いて書いてみました。 

プラハにある聖ヴィート大聖堂 

プラハの紹介や、学校の紹介をするとながーくなってしまいそうです。でもとりあえず、簡単ではありますがプラハと学校について少し紹介します。私が今住んでいるプラハは、チェコ共和国の首都で様々な建築様式の古い建物、美しい街並み、歴史あるユダヤ人街、など見所がたくさんある綺麗な街です。冬はとっても寒いですが2月中旬くらいから暖かくなってきて、もうすぐ春が来そうです。私の行っている「UMPRUM(Academy of Arts、 Architecture、 and Design in Prague)」は様々なスタジオ(コース)に分かれており、週に2回スタジオミーティングがあります。スタジオの私のお気に入りポイントは、先生との距離です。スタジオにはメインの先生とアシスタントの先生がついています。とてもユニークな先生方で、スタジオの雰囲気も良いです。先生も学生も同じ机を囲んでディスカッションをしたり、こんな面白い作品みつけたぞ!!と鑑賞会を行ったりします。先生というより「すっごくその分野について物知りで経験豊富な頼れるチームの最年長」という感じがします。時々ヒートアップしてしまい、意見のぶつけ合いになるときもありますが、それもこの距離だからこそできることで、先生は常に私たちの意見を尊重しつつ良い方向に向かわせてくれる的確なアドバイスをしてくださいます。学期末には学校をあげての学期末作品展があり、それに向けて1セメスター(学期)みんなそれぞれ頑張っています。 

学期末作品展の様子 

長々となってしまいましたが、これからの後期、また何かが起こると思うので、とにかく飛び込んでいく気持ちを常に持って、頑張っていきたいと思います! 

最後まで読んでくださってありがとうございました!
ナスフレダノウ~!

Tokine Atsuta
-UMPRUM(Supermedia studio)

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[文・写真]
熱田 季音 あつた・ときね 富山大学芸術文化学部 デザイン工芸コース3年 在籍。2016年9月よりチェコ共和国 プラハ美術工芸大学に留学中。

[関連リンク]
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