キャンパス
ライフ

卒業生・在学生の活躍報告募集! NEWSを送る

2015.07.24

【受験生へのメッセージ】「創造性を育む日常を」渡邉 雅志

バラエティー溢れる芸術文化学部の教員が、受験生のみなさんに伝えたいこととは…。
担当する授業の特色と研究の魅力、そして地域連携活動等をとおして見えてくる受験生へのメッセージ。

[教員]
渡邉 雅志 わたなべ・まさし 准教授

[担当コース]
デザイン工芸コース

[専門分野]
プロダクトデザイン、木材造形

[研究テーマ]
「創造性を育むデザインの研究」

「教育の特色」
担当科目「デザイン工芸入門B」の課題は“木のおもちゃ”。自分ではなく他者が“面白い!と感じること”を探します。「クラフトデザイン」の課題は “Gift”。贈り贈られる事象を見つめ直し“これもGiftか!”を発見します。授業では特に“価値感”について考えるように促します。思い込みや既成概念を意識的に振り払い、真に求められることを探し当てます。デザインは物事を豊かにする手段です。決して自己満足の表現であってはいけません。他者と共感を呼んで初めて認められる価値です。自分が誰かを喜ばせたことを思い出してみて下さい。その共感を得たときの充実感をいつもデザインすることで感じてほしいのです。
名物授業(とやまの木の公園)卒業・修了研究制作

「研究の特色」
知恵は人や環境をより豊かにできます。豊かな状況には何らかの知恵が働いています。私は知恵は創造性から生まれると考えています。“思いつくこと”や“気がつくこと”は創造力がなくては生まれません。つまり思いつきや気づきは創造力によって生まれた瞬間の出来事なのです。私はこの瞬間が感じられるモノやコトをデザインしています。これを「創造性を育むデザイン」と呼んでいます。「曲げてつくる錫のうつわ」は始めは丸いプレートです。自由に曲げていくと器になります。想像を超えた予想外の体験は創造力を進化させるのです。
紀要ギャラリーTom’s TV

「地域連携の特色」
「創造性を育むデザイン」の実践の場として様々な地域連携活動を行っています。「GEIBUNオープンエアミュージアム in 環水公園」では、会期中に開催されるワークショップ「夢りんごプロジェクト」「葉っぱでぬいぐるみ」「似顔絵缶バッジ」等を企画、毎年来場者の皆さんに楽しんでいただいています。「進化する森」のアートワークショップでは幼稚園児から親御さんまで一緒にアートを体験し、創造性豊かな気づきの“体験”を提供しました。“体験”は人の意識が最も動く経験です。“あっ!そうか!”と思う体験をデザインしています。
地域連携教育(GEIBUNオープンエアミュージアム)都萬麻03(進化する森)

「デザイン工芸入門B」(旧 木工基礎演習:2006年〜)授業作品(木のおもちゃ)は学外で展示し第三者に遊んで頂く機会を設定しています。このときに作者はさらなる気づきを得て、創造性が高まります。

「曲げてつくる錫のうつわ」(2013年)自由に曲げると器になるプレートです。自分で加工すること(手を加えること)は、ものづくりの楽しさと愛着につながります。

「夢りんごプロジェクト」(2011年〜)りんごのかたちの絵馬に願い事を書いて公園の木につるすワークショップ。「夢が実りますように」といった願いが込められているからりんごのかたちなのです。

「受験生へのメッセージ」
「!」とか「?」と思うことがあったらそのままにしないでとにかく考えてみてください。そして「もっとこうだったらいいのに」といった解決策まで創造してください。さらにその話を誰かにしてみて「それいいね!」と言ってもらえるかどうかを確かめてみて下さい。このように創造性は、日々の気づきからも育むことが出来ます。いつでも思考を止めずに創造の楽しさを知り、価値の共感を得たときの充実感に喜びを感じてください。それがデザインの醍醐味ですから。

WP Twitter Auto Publish Powered By : XYZScripts.com