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2020.11.16

【受験生へのメッセージ】「シンプルだからこそ、追求する楽しみがある」幸 亮太

[教員]
幸 亮太 ゆき・りょうた 講師

[担当]
美術・工芸コース

[専門分野]
日本画

[教育の特色]
絵を描くという行為は太古の昔から行われてきました。表現活動としてはとてもシンプルですが、だからこそ奥深く追及する楽しみがある分野です。絵画とはいったい何なのか?それぞれの答えを探していけるように、学生たちと一緒に考えていきたいと思っています。
また、日本画で使われる技法や材料は独特な物が多く、どれも現在では馴染みのない物ばかりですが、昔から変わらず受け継がれてきた魅力的な画材です。授業では絵具の成り立ちを学んだり、染料を煮出したり、金属箔の扱いを体験したりと日本画の技法を実習する機会があります。それらを通して絵画創作だけでなく日本画画材ならではの魅力や、その面白さも知ってもらいたいです。

[研究の特色]
私が描く日本画作品は写生(スケッチ)をすることから始まります。モチーフに出会い、対象を実際に見る、感じることが大事であり、スケッチの手と目を通して描かれた線には無意識的に、どうして描こうと思ったのか、何が良いと思ったのか、という要素が抽出されて画面に現れてきます。
「観ること」「感じること」「描いてみること」は絵を描く上で当たり前のようなことですが、それを真面目にやることが意外にも面白い表現を生み出す近道のようにも感じます。
芸術や絵画に明確な答えは無いと思いますが、美術を通して自分が社会とどのように繋がれるのかと考えながら、自分が思う本当に良いものに少しでも近づけたいと日々制作しています。

「朝涼」 麻紙 岩絵具 P30号 2020年
初めての日本画画材を使った、ユリをモチーフにした実技制作の授業風景です。

[受験生へのメッセージ]
富山県には雄大な立山連峰や深海が近くに迫る富山湾など、豊かな自然があります。また、様々な伝統文化や独自の風土もあり、日本画において大事な画材である和紙の産地でもあります。このような恵まれた環境で絵画を学ぶことはそれだけで意味や価値があることではないでしょうか。スピーディーで多種多様な表現が可能な現代ですが、絵画は真逆の手作業による時間のかかる表現です。だからこそ、じっくりと画面と向き合うことで流行ではない自分だけの面白い新たな表現や価値観を育むことができると感じます。
じっくり作品と、自分自身と向き合って、自分がやりたいこと、自分だけの本物を探して、富大の芸文で深めていきましょう。

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