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2022.01.25

【学生の日々】「GEIBUN13」卒業・修了研究制作紹介 No.7

卒展「GEIBUN13」に向けて、研究・制作を進めている学生にインタビューを行いました。それぞれの学生の取り組みをご覧ください。  

《GEIBUN13 卒業・修了研究制作紹介No.7》
地域キュレーションコース 福嶋 純之

Q1、卒業研究・制作のテーマを教えてください
「須磨琴の普及活動に関する考察-須磨琴保存会を例に-」が題目です。

Q2、「須磨琴(すまごと)」とはどういったものですか?
一般的な名称では「一弦琴」と呼ばれており、一枚の板に弦を一本張ったシンプルな楽器です。名称の由来としては地元である兵庫県神戸市の須磨区が語源で、この須磨区では平安時代、悪事を働いた貴族が流される場所でした。六歌仙の一人として知られる在原業平の兄である在原行平もこの須磨区に流されています。その際、寂しさを紛らわせるため、海辺に流された船板に自らの冠の緒紐を張り、岸辺の葦を爪として演奏したのが起源とされています。

Q3、このテーマを選んだきっかけを教えてください 
小学校6年生の時の歴史の授業で、初めて「須磨琴」のことを知りました。その時は、歴史の方に興味があり、須磨区は源平合戦の地として有名であることや、平安時代の名残が現在も各所に残っている所が興味深かったです。そして、現在は地元を離れ大学生活を送るなか、授業で地元について考える機会がありました。その中で、地元の素晴らしさを再認識し「須磨琴」の良さに気づいたことがきっかけです。

Q4、須磨琴の普及活動とはどのようなことがありますか? 
「須磨琴保存会」の事例をあげると、具体的な活動としては主に3つあります。まず、「演奏会」として神戸市内での演奏。また、依頼を受けて行う出張演奏を行っています。2つ目は「体験会」です。この活動は須磨琴保存会単体で行っている活動ではなく、芸術文化協会が主催して行っているもので、須磨琴を知る機会に繋がっています。3つ目は「出張授業」です。小中学校に須磨琴の歴史や演奏方法を伝えています。
また、コロナ禍になったことで新たに「文化芸術収益力強化事業」が行われました。この活動は、芸術団体と企業が協力して伝統芸能のコンテンツを増やすために活動を行っています。

Q5、研究・制作の過程で大変だったことはありますか?
一弦琴の資料が、殆ど残っていなかったことです。楽器図鑑などでも取り上げられている事例が少なく、先行研究を見つけるのが一番苦労しました。また、新型コロナウイルスの影響で演奏会が中止になり、須磨琴の生演奏を聞けていないことも悔しい部分です。

「展示会場」にて制作・研究内容の展示も行っています。皆様のご来場お待ちしています。また、Twitter、Facebook、Instagram による情報発信も随時行っていきます。

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《執筆者からの一言》 
須磨琴は構造がシンプルだからこそ、弦を押す位置や力加減で音が変わってしまう奥深い楽器です。この論文を読んで頂いた方に、須磨琴という楽器があるということや活動を知ってもらうこと。また、自分も須磨琴を弾いてみたいと思って貰えたら嬉しいです。

[取材・写真・文・編集]
卒展キュレーター委員会(2022年1月25日)
執筆者:地域キュレーションコース 中西由季乃

[関連リンク]
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