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2017.11.13

【名物授業】絵画技法・材料

紙漉き体験の様子

授業科目名「絵画技法・材料
(本授業は COC+ 授業)

絵画技法・材料は、絵画(油彩画、日本画)について、その描画材と基底材について基礎的な知識と経験を得る授業です。

今回、日本画の基底材の中でも特に重要な「和紙」について、和紙の産地である富山県五箇山で学ぶ時間を設けました。

高岡キャンパスから五箇山へは車で約1時間半の行程です。11月中旬の五箇山への道中は、紅葉した木々と青い湖面が美しく、とても印象的でした。

まず、五箇山和紙の里館長の東さんから、五箇山和紙の材料、作り方、歴史について伺いました。この時期はちょうど、和紙の原材料である楮の刈取り時であ り、これから和紙づくりの佳境に入る頃であるそうです。真冬になると、五箇山独特の工法の一つである雪晒(ゆきざらし)が行われ、富山県内のメディアで取 り上げられます。五箇山の和紙づくりは冬の風物詩にもなっています。

五箇山和紙の里館長 東さんからお話を伺う。

次に、紙漉きの体験をさせていただきました。職人さんは手順の説明をされながら、簾を縦横均等に、リズミカルに動かし、手際よく紙を漉き終えていました。 それを見ていると、案外簡単そうに思えましたが、いざやってみると、学生たちは水の動きや重さに戸惑い、思い通りにはならなかったようです。それでも職人 さんたちのサポートを得て、きちんと和紙を漉き上げていました。

職人さんから紙漉きのポイントをご説明いただく。

作品の素材としての和紙はもちろん、地域に根差した伝統文化としての和紙についての理解も深める機会となりました。

紙漉き体験の様子
紙漉き体験の様子
紙漉き体験の様子


[授業のねらいとカリキュラム上の位置付け(一般学習目標)]
日本画の制作技法と材料について理解することを目的とする。また、日本画材料のうち、岩絵具、水干絵具、箔、膠、和紙を 実際に取り扱いながら、体験を通して日本画材料の詳細な使用方法を学ぶ。特に、重要な基底材の一つである和紙については、富山県産の和紙を詳しく紹介す る。(高島) 
15世紀以降から今日にいたるまでの西洋絵画と日本の伝統的な絵画における材料や技法との関係を、タブローを中心とした資料作品のスライドを交えながら解 説を行うとともに、これらの材料用法についても考える。また、タブロー制作上の木製パネルや麻布、和紙など基底材の調製法や、胡粉地(水性)、エマルジョ ン地 (半油性)、セリューズ地(油性)などの地塗り塗料の処方箋を紹介する。(安達)

※この科目は、文部科学省が実施する平成27年度「地(知)の拠点大学による地方創生推進事業(COC+)」に採択された富山大学の事業「富山全域の連携 が生み出す地方創生-未来の地域リーダー育成-」におけるプログラム「富山大学地域課題解決型人材育成プログラム」の地域関連科目群に属する平成29年度 開講科目です。

[受講生]
1〜4年生対象

[選択必修科目となるコース]
造形芸術コース
※その他のコースは選択科目

[担当]
髙島 圭史 (芸術文化学部 准教授)
安達 博文 (芸術文化学部 教授)

[関連リンク]
五箇山和紙の里(外部リンク)

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