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2018.12.04

【ニュース】学生作品の販売/同じものがつくれない生型鋳造の学生作品を高岡キャンパスで“市民の方々に販売”します。

2,500円(税込)「ウミウシ寿子 2号」

学生作品の販売
原型を使わない富山大学独自の一品生産型の生型鋳造法による販売を目的とした学生の青銅作品(錫16%・銅84%)を販売します。

[会期]
平成30年12月2日(日)~12月7日(金) 9:00~18:00

[場所]
富山大学 高岡キャンパス 1階 TUMAMAホール(エントランスホール:学務課前)

[販売点数]
30点(価格は1,000~4,000円)

[購入方法]
会場に購入方法を掲示しておりますのでご参照ください。購入作品は会期終了後に宅急便でご指定の場所にお送りいたします。



販売価格は、高岡銅器の価格を参考に学生全員で相談して決めたものです。

2,500円(税込)「くぼみ」(キャンドルスタンド) 
2,500円(税込)「でこぼこ」(置物) 
2,500円(税込)「ウミウシ寿子 3号」 
2,500円(税込)「皮凹凸」 
2,500円(税込)「ボール飾り台」 
3,000円(税込)「表札用飾りプレート」 
3,000円(税込)「まる」 
2,500円(税込)「日本」 
2,500円(税込)「月日」 
2,000円(税込)「ぷちぷちの置きもの」 
2,500円(税込)「プレート 2」 
2,500円(税込)「プレート 3」 
2,500円(税込)「プレート 1」 
1,000円(税込)「唐草」 
1,000円(税込)「とかげ」 
原型を使わない生型鋳造の鋳型製作 
学生がコークス熔解炉に火をつける 
学生がコークスを鉄棒で突き火の粉が吹く
熔けた錫16%・銅84%の高錫青銅を熔解炉から汲みだす 
学生が生型の鋳型に青銅を注ぐ 

平成29年度後期の「鋳金A(生型鋳造)」の授業で学生が制作した青銅作品を高岡キャンパスで一般市民の方々に販売します。
富山大学独自の「多品種一品生産」の生型鋳造は、近未来の工芸産業のありかたにも影響を及ぼすものです。
ぜひ高岡キャンパスにお越しいただき、学生の自由な発想をご覧ください。担当教員へ連絡いただけましたら授業のない時間であれば会場でご説明いたします。

【市民参加「やさしい・いもの」への展開】

この授業が原型となって、市民参加の『やさしい・いもの プロジェクト』を平成30年8月8日に立ち上げ大和高岡店内でプレス発表しました。市民の方々が、「多品種一品生産」の鋳型を㈱能作の工場でつくり、高岡市デザイン工芸センターで削って仕上げ、大和高岡店で販売します。このチラシは県内の図書館・博物館などにありますので、参加ご希望のかたは担当教員(三船温尚)までメールで申し込みください。

【大学が学生作品を販売するまでの経緯】
国立大学法人が授業の学生作品を販売し収益を上げることはこれまでできませんでした。販売に至る経緯は以下の通りです。

高岡の地場産業である高岡銅器の新しいタイプの作品制作(商品製作)を授業で行い、一般販売による消費動向観察を含めた地場の産業工芸品研究を学生が行うことを、4年前に授業担当教員が計画し、大学が授業の一環として授業作品を販売することが可能か文部科学省へ打診を始めました。
その後、文部科学省高等教育局国立大学法人支援課 研究振興局学術機関課から、「国立大学法人等が実施することができる「収益を伴う事業」の考え方について」(平成28年3月31日)が各大学に対して示されました。

今回の芸術文化学部の「鋳金A(生型鋳造)」の授業作品30点を販売することは、「その取り組みを行うことが、教育研究活動上必要である、又はその取り組みを行うことが教育研究活動の活性化、効果の最大化に寄与する」という上記の「考え方」に含まれます。
この具体例として、「大学が行う教育研究活動の中で生み出された成果物(農畜産物、海産物、工作物、絵画、試料等)を、一般に販売すること」とあり、学生が「鋳金A(生型鋳造)」の授業成果作品を富山大学へ譲渡することを承諾し、大学が販売することが可能になり、教育研究活動の効果の最大化が図れることとなりました。

【多品種一品生産の生型鋳造の可能性と魅力】
生型鋳造は、地場産業の高岡銅器の主要な生産技法です。業界で行う「一品種大量生産」の生型鋳造品(原型をつくり、それと同じ形を量産することが生型鋳造の従来の方法)ではない、富山大学独自の新たな提案を含んだ「多品種一品生産」の生型鋳造品(原型をつくらないで鋳型に直接加工する、同じものがつくれない一品生産の方法)は、不可能であった鋳型が抜けない角度の形状やこれまでになかった表現を可能にした「多品種・新規的・量産・低価格」を展開することができます。
この新たな方法を取り入れるだけでは現代の需要に沿うものはつくれません。学生の感性が全面的に反映されることが重要で、固定観念に囚われない柔軟な発想が、次の新たな工芸産業を生み出すはずです。こういった趣旨で学生が取り組んだ制作ですが、産業工芸品の商品開発に挑戦することは、誰にとってもたやすいことではありません。

多くが初めて鋳造する学生であるため完成度が低いのは仕方がありませんが、輝く魅力が作品の随所に見られ、「これいいなあ」と思えます。工芸品に完成度はどれだけ必要なのだろう、現代の人々は工芸品にいったい何を求めているのだろうかと、これまでの固定観念が揺さぶられます。

ぜひご高覧くださいますようよろしくお願いいたします。


授業科目名「鋳金A(生型鋳造)
[受講生]
2~4年生対象
*平成29年度以前入学生対象

[選択必修科目となるコース]
デザイン工芸コース
*他のコースは選択科目

[担当]
三船 温尚(芸術文化学部 教授)

[問合せ先]
富山大学 芸術文化学部 三船温尚     
0766-25-9162(直通電話)   
mifune(a)tad.u-toyama.ac.jp ※(a)は@に置き換えてください。  

[関連リンク]
【学外との連携】参加者募集!やさしい・いものプロジェクトを開始しました。

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