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2022.12.26

【学生の日々】「GEIBUN14」卒業・修了研究制作紹介 No.5

卒業・修了研究制作展「GEIBUN14」に向けて、研究・制作を進めている学生にインタビューを行いました。それぞれの学生の取り組みをご覧ください。

《GEIBUN14 卒業・修了研究制作紹介No.5》
建築デザインコース 奥谷 幹汰

Q1、卒業研究・制作のテーマを教えてください
タイトルは「風土に咲いた花-自然と共存する建築-」です。
沖縄は外部環境への対応や、国外の文化の受容により特有の文化を形成してきました。その中でも、沖縄において独自の発展を遂げた「花ブロック」というコンクリートによるスクリーンブロックは、気候風土に適した建築材料として定着し、沖縄の景観を形成してきました。
花ブロックを応用することで、建築が光や風などの自然環境と共存するような在り方を模索し、沖縄特有の機能や意匠を、実際に作りながら学んでいくことを目的としています。

Q2、このテーマを選んだきっかけを教えてください
地元である沖縄特有の気候風土、それに根ざした建築に関心があるからです。

Q3、研究・制作の過程で大変だったことはありますか?
花ブロックを製作するにあたり、枠を作るのに苦戦しました。
はじめは木でやっていましたが、木にこだわる必要がないことに長く気づかず、時間をロスしていました。木での制作は、木を綺麗に切ることと垂直に固定することが難しく、時間がかかり過ぎていました。
しかし、今度はスチレンボードで枠を作ると、曲がりやすいこととボンドで固定する必要があることから膨張してしまいました。
その解決策として、養生テープでしっかりと固めて製作するようにしました。

Q4、花ブロックについて詳しくお願いします。
花ブロックは、アメリカの影響により戦後の沖縄においてコンクリートブロックの生産とそれを用いた建築が始まったこと、建築家の仲座久雄によって考案されたことが起源とされています。
沖縄で使われている花ブロックは中国建築や庭園の影響が大きいとされていますが、私は中世ヨーロッパのロマネスク様式の教会堂やカトリック修道院の窓の形式もデザインソースとしてあるのではないかと考えています。
また、戦後沖縄において花ブロックが定着した理由の一つに、防風垣や住居の壁面に幅広く用いられていた、沖縄の伝統的な竹垣であるチニブという先行形態の存在の影響があると考えています。

Q5、研究・制作の過程で楽しかったこと・嬉しかったことはありますか?
花ブロックを製作するのが楽しかったです。
いつも眺めていただけのものを自分の手で作れたことに喜びを感じました。

Q6、卒業制作展を見に来てくれる人たちに注目してほしいところはありますか?
素晴らしいパース、平面計画、花ブロックで築き上げた壁、模型を見て欲しいです。

皆様のご来場お待ちしています。
また、Facebook、Twitter、Instagramによる情報発信も随時行っていきます。

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《執筆者からの一言》
花ブロックという沖縄特有の建築資材を使った設計ということで、富山県では見られないものが見ることができるかもしれません。どういった作品になるのか非常に楽しみです。

[取材・写真・文・編集]
卒展キュレーター委員会(2022年12月26日)
執筆者:建築デザインコース 高田 有梨

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