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2019.08.02

【研究科生の研究紹介】「エコロジカルな修景方法の確立を目指して酒蔵コモンズを提案する」/福井 美瑳(大学院 芸術文化学研究科)

[氏名]
福井 美瑳(大学院 芸術文化学研究科)

[研究テーマ]
「エコロジカルな修景方法の確立を目指して酒蔵コモンズを提案する」
―ストラスブールのPLU政策による図書館建築と瀬戸内国際芸術祭の家プロジェクトを前例として―

[研究概要]
大学院の研究では、現代ヨーロッパと日本の地域を例にとり建築を広域の空間計画の一部として設定する方法をまとめます。副論文では、ストラスブールのPLU政策による図書館建築と瀬戸内国際芸術祭の家プロジェクトの2つ論点においてまとめ、修了制作ではこれらを参照し富山県を対象敷地とし具体的な建築の設計・提案を行います。

[研究内容]
1つ目のストラスブールの研究では、広域都市計画であるPLUについて調べました。その結果より、ストラスブールの図書館が従来の方法ではなく各図書館に特徴付けを行い、それらを広域交通システムであるトラムでつなぎ街全体で1つの施設として機能するネットワーク図書館として実現したことが明らかとなりました。

2つ目の事例は瀬戸内の島々の事例です。これまで負の遺産として考えられてきた島々の風景は、芸術や建築より風景を産官協同の芸術祭の舞台とする新たな文化活動の場として生まれ変わりました。また、それらを船という交通システムで結び、瀬戸内に広域的な新たな建築ネットワークを生み出し島に多くの人々を呼びこみ新たな経済循環作り出したことについて記述しまとめようと考えています。

修了制作では副論文で記述することを方法とし、ヘルツォーク&ド・ムーロンのドミナス・ワイナリーやジャン・ヌーヴェルのシャトー・ラ・ドミニクを参照し具体的に富山県の田園風景と密接に関わり富山の産業を担う「酒蔵」を文化・観光のコモンズとして再生することを提案します。酒蔵は複数棟設計し、各棟には特徴の異なるプログラムを付加し、それらを新たな交通システムでつなぎ広域的な計画を行います。現在は多くの田園風景および散村残る砺波平野を対象敷地とし研究、制作を進めています。

[日々の研究について]
週に2回学部生と大学院のゼミを行なっています。大学院の研究は学部の時よりも長期であり、また副論文を含めた深い理解や精度が必要となってきます。自らで長期計画をたてながら、先生のご指導のもと進めていきます。現在は設計に至る調査で、行き詰まるところもありますが、最終的には学部の時の作品を上回れるような提案、制作を行いたいと思い日々進めています。

直島での現地調査


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