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2019.08.05

【研究科生の研究紹介】復元模造 – 蛍蒔絵印籠「乾漆箱」制作とその研究/李  雨沢(大学院 芸術文化学研究科)

[氏名]
李 雨沢(大学院 芸術文化学研究科)

[研究テーマ]
復元模造 – 蛍蒔絵印籠「乾漆箱」制作とその研究

[研究概要]
人が身を飾り装う長い歴史のなか、装身具は元来、当時の人々の身分の象徴として用いられるようになった。当時の印籠師たちが切磋琢磨したことにより、百花繚乱、印籠制作の技術・種類・形の面で大きな発展を遂げた。享保十七年(1781)、「萬金産業袋」、「四季草」秋の巻の下や「安斎筆記」など色々な文献が印籠の歴史、用途、記載され、特に「萬金産業袋」、印籠の形について詳しく内容を記載された。荒川浩和研究員も印籠に関して文献をまとめ、整理した。蛍蒔絵印籠の歴史と正しい形など参考になってきた。

現在、宝物は明確な制作方法や使用した材料などの詳細がすべて解明されていない。さらに、経年劣化により脆弱なものが多い故に、調査には限界がある。そこで、伝統的なアクセサリーに興味を抱く方も、昔のように雅趣に富むアクセサリーを手に取り、飽きることなく鑑賞し続け、手で触感と重量を評価するため、本研究は、今の技術を利用、更に科学的な分析方法、印籠を作る。同時に、今まで調べられる資料から、伝統的な方法で、古代の技術の正確な理解上、印籠模造活動は表面的な形と装飾の模倣だけではなく、材料、構造、用いられた工具、技術などを模造する。

乾漆飾り箱、
漆は天然素材として、優れた実用性と美学を持ち、古くからよく使われる素材の一つである。現代においてもその特性をそのままに、更に時代の変化に応じて進化してきた。テーマ「守る」に合わせる為、更に丈夫なイメージを与える為、乾漆の自由造形できることを利用し、亀甲の形を作る。その工程で漆の塗装とその応用を研究し、漆器の適用性、芸術性、質感、実用性などを総合的に分析し、新たな材料と技術を応用する。

人々に漆の文化や美を伝えることで、より多くの人々に魅力を感じさせて、さらなる発展を期待できる。

[ひとこと]
衣带渐宽终不悔
(漸:だんだんと。・寬:(身体が痩せたために衣服が)(衣服が)大きくなる。緩(ゆる)くなる。蛇足になるが、現代語でも同じ表現“寛”を使う。 ・終不悔:後悔はしない。後になってぐずぐず言わない。かまわない。後悔しない。文句を言わない。 ・終:ついに。 ・不悔:後悔しない。)

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