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2019.01.10

【学生の日々】「GEIBUN 10」卒業研究・制作紹介! 芸術文化キュレーションコース 広田 晴南

「GEIBUN 10」卒業研究・制作紹介!
芸術文化学部 芸術文化キュレーションコース 広田晴南
卒展「GEIBUN 10」に向けて、研究・制作を進めている学生に、学生の視点でインタビューいたしました。それぞれの学生の取り組みをご覧ください。

《GEIBUN10 インタビュー NO.6》
今回のインタビューは芸術文化キュレーションコース伊東ゼミの広田晴南さんです

Q. 卒業研究のテーマを教えてください。
A.「写真を通じた身体表現 現代芸術における裸体表現の考察」が題目です。

Q. 研究内容を教えてください。
A.裸体表現は古代から絵画や彫刻などでされてきました。写真技術の誕生以来、芸術においても写真を表現手段に用いた作品があらわれるようになりますが、それは衝撃をあたえ、しばしば猥褻だとされてきました。そういった側面をもつ写真の裸体表現が現代社会においてどういった意義をもつのか研究しています。

Q. この研究を始めたきっかけは何ですか。
A.美学の授業で、現代芸術について勉強したのがきっかけです。芸術は再現模倣から脱却し、「芸術とは何か」という問いに答えながら、前衛的で新しいものを示してきました。一方で写真はありのまま世界を描写し人々に衝撃を与えました。そのような現代芸術と写真表現は親和性があると感じ、考察したいと考えたからです。

Q. では美学に興味を持ったきっかけはなんですか?
A.1年生から2年生にかけての美学の講義です。

この講義がきっかけで「美とは何か」「芸術とは何か」など芸術の根本に関わるところに興味を持ちました。

Q. この研究論文で考察していく内容を教えてください。
A.絵画において裸体は女神やニンフ等の姿を通じて描かれるという歴史的な背景がありました。そのため表現される裸体は匿名性を持ち、セクシャルなイメージを曖昧にしている一方で、明らかに猥褻と思われる裸体が「神」や「物語の登場人物」という大義名分を立て表現されてきました。写真における裸体表現は、写真の世界をありのままに切り取ってしまうという直接的な性格から芸術として優れた作品も単に猥褻として受け取られてしまう事があります。それでもなお、裸体表現が繰り返されるのには意味があると考えています。裸体や写真の特性、社会的な背景を通じ、現代社会における裸体表現の意義を考察します。

Q. 広田さん自身は写真による裸体表現をどう思われますか?
A.裸体は人のプライバシーに関わるもので、論争を巻き起こす事もあるので簡単に扱えるものではないと思います。ですが、表現する側が主張したいことを明らかにしきちんと配慮した上で扱うなら、イメージの効果に基づいた主張をしたり問題提起をすることができる力のあるものだと思います。

Q. では現段階での進捗を教えてください。
A.論文内容は大きくわけて第1〜4章まであるのですが、今は自身の考察がより効果的に伝わるように参考資料を調べたりしています。

Q. 参考資料を調べる上で苦労している点などありますか。
A.これは当たり前なのですが、参考にしている著書も著者の哲学が色濃く出てるため何度も読み返したりして理解を深めなきゃいけない事ですね。

Q. 最後に意気込みを教えてください。
A.芸術文化キュレーションの卒論はアートキュレーションと地域文化キュレーションの二つに大きく別れるのですが、私の論文は数少ないアートキュレーションの分野なので地域キュレーションの方達に負けないように頑張ります!

頑張ってください!
論文内容や構成を含め、非常に読み応えがありそうです。
芸術文化キュレーションコースの論文は卒展でする事ができます!様々なジャンルの論文が展示されるのは楽しみですね。

広田さん、この度はお忙しい中ありがとうございました!

[取材・写真・文・編集]
卒展キュレーター委員会 (2018年12月11日)

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