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卒業生・在学生の活躍報告募集! NEWSを送る

2022.10.19

【学生の日々】「GEIBUN14」卒業・修了研究制作紹介 No.1

卒業・修了研究制作展「GEIBUN14」に向けて、研究・制作を進めている学生にインタビューを行いました。それぞれの学生の取り組みをご覧ください。

《GEIBUN14 卒業修了研究制作紹介No.1》
デザインコース 福西 里桜

Q1、卒業研究・制作のテーマを教えてください
高校で陸上部に所属していた時、摂食障害だったことをテーマにしたエッセイ漫画です。

Q2、このテーマを選んだきっかけを教えてください
自分が、高校から大学の途中まで、食べる、体型のことで悩んでいました。
考え方が変わってきた今、自分ができる範囲で何かできることがしたい、と思ったことがきっかけです。
テーマを農業にするか、摂食障害にするか悩んでいた時期、親に「太ったことをなんで自虐にできんの?」と言われ大喧嘩してしまい、そのあと今まで通り経験を隠して生きていくことと、曝け出していくのと人生がどう変わっていくのか?と思ったことがきっかけです。

Q3、研究・制作の過程で大変だったことはありますか?
嫌な過去を思い出すことが大変です。でも色んな人にこんなことするねんって説明したりひたすら描いているうちに途中から慣れました。けどやっぱり自分の出来事を他人に伝えること形にするのは難しいですね。
これからの制作で大変なのは、今描き進めているものを調整して、形にする覚悟を決めることですね。全部で200ページぐらいになる予定なので、今から清書が大変そうだな……と思ってます。

Q4、漫画にした理由?
摂食障害をテーマにしたとき、自分がちょっと背伸びしてできる範囲のことをやったらいいんじゃないかと先生にアドバイスをもらって。それなら自分の体験をもとにすれば誰も傷つけないなと、エッセイの方向を決めました。表現の方法として絵本か映像か漫画か悩みましたが、食べることは日常の行為で細かく表現できるのは漫画だと思い、決定しました。

Q5、絵のこだわり?
話がシリアスになりすぎないように、自分の絵のタッチを活かしたいという思いもあって、一コマ一コマの表情を面白くなるように工夫して描いています。
漫画のタッチは自分が元々絵を描いていたこともあったので、すごく練習したわけではないですがエッセイや絵本や展覧会などからインプットを得て表現の模索をしています。またインプットしていく中で、手描き特有の筆の動きで表情や情感が伝わることに気付き、自分も参考にしたいと思いました。
あとはひたすら漫画を最初から最後まで描いては検討、描いては検討を繰り返して今は6周目まできました。その中でストーリーはもちろんですが絵の表情についても描きながら模索をしています。

Q6、卒業制作展を見に来てくれる人たちに注目してほしいところはありますか?
ストーリーとして注目してほしいところは走ることも食べることも純粋に好きだったのに、気づいたら痩せるために走る・食べないに変わっていった変化です。
自分もいろんな辛い経験をした人の話を聞いて変わりたいと思い、今の自分がいます。もし昔の自分のように、痩せなきゃと自分を殺しながらも変わりたいと思っている人には、そこから抜け出すきっかけの一つになればいいなと思っています。
制作した漫画は、卒業制作展では製本し展示します。デジタル版での閲覧もできるようにしようと考えています。たくさんの人に読んでいただきたいです。

皆様のご来場お待ちしています。
また、Facebook、Twitter、Instagramによる情報発信も随時行っていきます。

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《執筆者からの一言》
著者が摂食障害だった実体験をもとにしたエッセイで、明るい話題ではないにも関わらず彼女にしか描けない魅力溢れる独特のタッチで感情豊かに描かれており、とても楽しく読むことができます。
制作途中の漫画を読ませていただきましたが、私も食や体型のことについて悩んだ時期があったのでとても感情が動かされました。一読者として完成が楽しみです。皆様もぜひ読んでみてください。

[取材・写真・文・編集]
卒展キュレーター委員会(2022年10月19日)
執筆者:デザインコース 寺嶋 こころ

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