2019.06.25
【学生の日々】造形展2019 出品学生インタビュー/造形芸術コース 橋本 知香(はしもと ちか)
造形展2019
造形芸術コースの学生20名が企画・運営する「造形展 2019」。今回は日本画を出品している橋本知香さん(造形芸術コース3年)に出品作品などについて尋ねます。
インタビュアー 田中 遥花(たなか はるか 造形芸術コース3年)
田中:「造形展2019」のテーマは「エネルギー」ですが、橋本さんは今回のテーマについてどのように考えましたか?
橋本:私は大学1年の頃、「若いことは暗いこと」だとある教授がおっしゃっていたことを思い出しました。一つの物事に過剰に反応して、落ち込んだり不安になったり、焦ったり。一方で不思議と楽観的な部分もあって、楽しい事にばかりに目がいってしまう。今回のテーマである「エネルギー」とは、私達の不安定な情緒だからこそ作り出せる空気感を、目に見える形にするものだと思います。
田中:橋本さんの作品は鮮やかな色使いが特徴的ですが、画材は何を使用されていますか?またその魅力や選んだ理由を教えてください。
橋本:主に水干絵の具、顔彩を使用しています。顔彩は水で溶いてすぐに使える手軽さが魅力です。反対に塗った後に上から絵の具をかけようとすると、どうしても下に敷いてある色が溶けてしまうので、水干絵の具と混ぜて使用しています。私は鮮やかな色を並べるのが好きなので、顔彩や水干絵の具のくっきりとした発色のものばかり使ってしまいます。
田中:鮮やかな色彩も相まって、不思議な雰囲気が表現されていますよね。今回「人が鳥を食べることで、自身の体が鳥になっていく」という現実にはない世界観が描かれていますが、この題材を選んだ理由やエピソードなどはありますか?
橋本:小さな頃から動物を見るのが好きでした。家でも動物の世話をしていて、そんなときにぼんやり動物を眺めていると、何で動物になれないんだろう、と不思議に思うことがありました。動物を食べているのに、彼らのDNAを吸収しないのは何でだろう?と。小さい頃のそんな疑問を思い出して、この疑問を私なりに表現してみました。
田中:今回の制作で1番苦労したことはなんですか?
橋本:人の表情です。何も考えておらず、表情が抜け落ちた顔にしたかったのですが、感情のない顔を描くのが想像以上に大変でした。
田中:最後に、「造形展2019」への意気込みを教えてください!
橋本:企画から運営まで自分たちの手で作り上げる展覧会、私にとっては初めてのものです。拙いところも、もちろんあると思いますが、今もっている最大の力をつかって、頑張っていこうと思います。また、展覧会にお越し下さった誰かの心の片隅に、少しでも印象を残すことができるような作品に仕上げたいと思っています。「造形展 2019」を、どうぞよろしくお願いします。
「造形展2019」Twitter、Instagramもぜひご覧ください。
造形展は造形芸術コース学生20名による展覧会です。油彩画、日本画、彫刻、メディアアートなどの作品を20点展覧いたします。
学生それぞれの作品制作状況や各担当(展示・印刷、デザイン・広報)の活動、会議の様子などをお知らせします。
是非ご覧ください。
Twitter/@zoukeiten2019
Instagram/2019zoukeiten
造形展2019
[会期]
2019年7月21日(日)〜7月28日(日)9:30 〜17:00
※入場無料 7月22日(月)休館 最終日は16:00まで
7月27日(土)
トークイベント 13:00〜14:00
公開講評会 14:30〜16:30
ゲスト 中村 滝雄 氏(造形作家、富山大学名誉教授)
[場所]
高岡市美術館 市民ギャラリー
〒933-0056 富山県高岡市中川1丁目1番30号
TEL:0766-20-1177
URL:http://www.e-tam.info/
駐車場/地下駐車場2時間まで無料
高岡文化の森 駐車場無料
[プレビュー展]
日時:2019年6月27日(木)〜7月3日(水)
場所:富山大学高岡キャンパスホワイエ・展示室
7月1日(月)
公開講評会 13:00〜16:00
ゲスト 尺戸 智佳子 氏(黒部市美術館 学芸員)
[関連リンク]
【展覧会】富山大学芸術文化学部 造形芸術コース学生 20名による展覧会「造形展 2019」