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2015.10.22

【受験生へのメッセージ】「デザインを幅広く捉えてみませんか」有田行男

バラエティー溢れる芸術文化学部の教員が、受験生のみなさんに伝えたいこととは…。担当する授業の特色と研究の魅力、そして地域連携活動等をとおして見えてくる受験生へのメッセージ。

[教員]
有田 行男 ありた・ゆきお 准教授

[担当コース]
デザイン情報コース

[専門分野]
デザインマネジメント

[研究テーマ]
「地域において継続性を保有するデザインマネジメントの研究」
「デザインを切り口としたイノベーションプロセスの研究・教育」

「教育の特色」
「デザイン」という言葉を聞いて、何を連想しますか?カッコいいクルマのデザインであったり、楽しい雑貨のデザインであったり、面白いゲームのデザインであったり、様々なイメージが想起されると思います。では、もう少し、イメージの幅を拡げ「カタチと色」という枠組みから離れてみると、どうでしょう。コミュニケーションや、コミュニティなどの言葉にデザインが続くことがありますが、これは何をデザインしているのでしょうか。カタチと色という枠組みでデザインする対象を「もの」とすれば、コミュニケーションやコミュニティは「こと」と言えます。デザインを幅広く捉えることで、デザインすべき対象も「もの」から「こと」へ、そして「きもち」へと拡がっていきます。
名物授業(プロダクトデザイン実習A「伝統と工業のあいだ with デンソーデザイン部」)

「研究の特色」
 「デザインマネジメント」についても、いろいろな捉え方がありますが「デザインを、社会とビジネスの資源として活用する試み」として研究に取り組んでいます。デザインには問題解決型アプローチと提案型アプローチがありますが、どちらにもクライアント(デザインを依頼するオーナー)と誰のためのデザインであるのかという観点が存在します。最初からデザインすべきものが決められているのではなく、クライアントとともに、何をデザインすべきか、誰のためのデザインとするのかを考え、多くの選択肢の中から最適解を導き出し「もの」と「こと」と「きもち」を結びつける仕組みを考え、必要に応じて「カタチと色」に落とし込んでいくのが「デザインマネジメント」です。

「地域連携の特色」
  加賀藩主前田利長が築いた高岡城の城下町として生まれ、商工業都市として発展した高岡には、昔ながらの街並や、銅器鋳物に代表される伝統工芸を受け継ぐ職人さんの工房があります。芸文ではまちなかをキャンパスに見立てて、様々な活動をまちなかで行っておりますが、2012年度からはじまった「高岡クラフト市場街」もまちなかをキャンパスとした地域連携の取り組みです。芸文の学生が「高岡クラフト市場街」のコンシェルジュとしてまちなかにコンシェルジュブースを構えて、来場者のご案内や関係者をつなぐ役割を担います。実践的デザイン教育の場として、コンシェルジュの衣装やブース、サイン計画、市場街パスポートやコンシェルジュスタンプ等のイベントツールのデザインにも学生が関わっています。

富山県との連携事業である「県デザイン経営塾」での講演風景(2014年9月 高岡山町筋「HAN BUN KO」にて)
「高岡クラフト市場街」に向けての講習会(2015年9月 高岡山町筋「御車山会館」にて)
芸文の学生による「高岡クラフト市場街コンシェルジュ」(2015年10月 高岡御旅屋通りにて)

「受験生へのメッセージ」
企業の中でプロダクトデザインやプロダクトプランニング、プロジェクトマネジメントを担ってきましたが、「もの」を対象にデザインする場合も、その「もの」に関連する「こと」や「きもち」を考えることがとても重要でした。芸文の教員となり、高岡に活動の拠点を移しましたが、高岡には、ここでしか発見できないたくさんの「もの」「こと」「きもち」があるように思います。デザインを幅広く捉え、みなさんとともに、様々なデザインの在り方、デザインが活かせる可能性を学んでいきたいと思います。

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