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2019.01.22

【受験生へのメッセージ】「過去から学び、未来を作る」長田 堅二郎

バラエティー溢れる芸術文化学部の教員が、受験生のみなさんに伝えたいこととは…。担当する授業の特色と研究の魅力、そして地域連携活動等をとおして見えてくる受験生へのメッセージ。

[教員]
長田 堅二郎   ながた・けんじろう 講師

[担当コース]
美術・工芸コース

[専門分野]
現代造形芸術、現代美術、立体造形

[研究テーマ]
立体造形制作における表現方法や技術材料の調査・研究
現代美術の調査・研究

[教育の特色]
 芸術を通じた表現活動は誰もが自由に行うことができます。芸術を専門に学ぶ私達は誰もが出来ることだからこそ趣味や遊びではなく、その表現行為が連綿と繋がる歴史と文化の産物であり、社会的にも重要な研究活動であることを論理的に説明する責任があると考えています。
 私の授業では、美術の歴史や文脈を学びながら自身の作品表現を確立していきます。なんとなく思いつきでという行為にも実際には理由があり、学生との対話を通じてその発想の芯の部分を引き出し、それを美術表現に転換するために適した素材や手段を検討していきます。既存の表現メディアを問わず美術表現に導いていくことに教育の軸をおいています。

[研究の特色]
 世界を取り巻く普遍的関係性をテーマに現代美術として成立させることに取り組んでいます。造形制作における日本人的価値観や旧来の彫刻的思考を作品に取り込みながら、空間性を意識した立体作品とインスタレーション作品の制作研究をしています。
 近年は3Dデジタル技術を活用した造形研究も並行して進めています。具体的には3Dスキャナー、3Dモデリング、3Dプリンターを相互活用することで初めて表現できる作品を研究しています。新しい技術を研究することで旧来の手を介したアナログ的な造形表現に多くの発見と新たな発想をもたらしてくれます。

「derivation~circular~」 2013年 ステンレス 部分 @Kenjiro Nagata
「between」 2015年 糸 TokyoWonderSIte Shibuya / photo by Ken Kato @Tokyo Wonder Site
「Persistence」のパーツ部分 2018年 木蓮の花を3Dモデリングし、粉末積層造形によりナイロン樹脂で出力したもの。3Dデジタル技術の発展は立体造形分野においてさらなる可能性を広げています。

[受験生へのメッセージ]
 芸文ではコースに特化した専門性のある授業だけに止まらず、コースの垣根を超えた横断的なカリキュラムの中で各々に必要な授業を受けることができます。受験のタイミングではなかなか分からない素材や表現方法について、将来どのような仕事につながるのかなど、ゆっくりと見定めながら自分の専門性を高めていくことができます。多くを知るからこそ選択と応用できる幅を増やすことができます。
 芸文で育まれた素養とあなただけの秘めた感覚とが結びついた時に、今までにない新しい美術表現が生み出されることを確信しています。私たちはその瞬間に立ち会えることを楽しみにしてます。

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