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2020.12.25

【研究科生の研究紹介】ボカスギ林業と間作の複合的な生業/池田 俊寛(大学院 芸術文化学研究科)

毎木調査の様子

[氏名]
池田 俊寛(大学院 芸術文化学研究科)

[研究テーマ]
ボカスギ林業と間作の複合的な生業

[研究概要]
私は富山県西部地域のスギ人工林を研究対象とし、土地利用変化やフィールド調査からスギ人工林の成立過程を読み解いていきます。
富山県西部地域にはかつて電柱材に用いられたスギ品種、ボカスギが分布しています。現在見られるボカスギは昭和20年代以降に雑木林を皆伐し、植林されたものです。この地域の林業に特筆すべき点は明治期から昭和中期にかけて植林後、スギが大きくなるまでスギの株間に作物を育てる間作を行っていたところです。
昭和40年代まで農村では間作作物が自給用あるいは短期の収入源となり、スギ材が長期の収入源となり農家の生活を支えました。現在では間作時に植林されたスギは現存する一方、当時の作業風景を知る人は減少し作業記録の蓄積も少ないのが現状です。そこで本研究では、富山県西部地域の発展と共にあったボカスギ林の成立過程を生物的、地理的、歴史的要因から分析を行い、景観資源としての活用を目指します。

ボカスギ人工林と桑院溜池の風景(氷見市)
ヒアリング調査の様子

[日々の研究について]
研究上、現場に出て林業関係者やお年寄りとお話しする機会が多いです。コロナウイルス感染防止対策を徹底し、慎重に研究を進めています。

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