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卒業生・在学生の活躍報告募集! NEWSを送る

2025.04.15

【卒業生の活躍】森田 志宝さん

個性豊かで地域に貢献できる芸文生は、各地に活躍できる場を見出し、社会でその能力を発揮しています。
芸文OB・OGの皆さんの卒業後の様子を、受験生・在学生へのメッセージと共にご紹介します。

[卒業生]
森田 志宝さん
[勤務先]
守田漆器株式会社 (工房静寛)
[職種]
漆職人

店内がガラス張りになっており、山中漆器の製造工程を見学できます。

「現在の仕事について」
石川県加賀市で山中漆器の職人として働いています。弊社の工房兼店舗にて、お椀を中心とした商品の塗りや研ぎ、漆塗り体験のワークショップを行っています。最終工程である上塗りは、塵や埃がつかないように慎重に手早く塗っていきます。漆刷毛などの道具の調整、漆の調合、漆が乾くまでは温湿度の管理も大事です。仕事として漆を扱うことは思っていた以上に大変でしたが、日々の地道な仕事は自分に合っていると感じます。

「受験期の思い出」
受験は実技の鉛筆デッサンに集中して取り組み、高校での実技指導と休日は画塾に通いました。デッサンは細部を追いすぎる傾向があったので、常に全体を見ることを意識していました。頭で考えすぎて思うように手が動かない時もありましたが、納得して受験を終えられたのは良かったと思います。

「芸術文化学部での学習や、課外活動成果が今どう活きているか」
授業では漆工芸の実技課題が力になりました。職人の仕事に就くきっかけも、院生の時に学部授業のアシスタントをして、改めて漆の工程に向き合ったことが大きかったです。今でも刃物の研ぎをしていると授業を思い出します。あの頃よりは少しまともに研げるようになり、時の流れを感じます。授業以外では、自分の作品を制作してグループ展や個展・公募展等で発表していました。その経験を活かして現在も作家活動を続けています。

「受験生・在学生へのメッセージ」
私は富山で学び、作品制作ができて良かったと思っています。環境は作品のスケール感にも影響し、山や海、北陸の曇り空などの自然からもたくさん刺激を受けました。大学は少人数で一人一人に寄り添ってくれる場所で、そういう場所は社会に出ると少ないように思います。周りの人と比べてもいいです。いつか自分にしかない好きなものに辿り着くことを願っています。皆さんそれぞれに良い大学生活をお過ごしください。

お椀の上塗りの様子。

「卒業生の関連リンク」
工房静寛 (事業所サイト)
ぬりもの静寛_守田漆器(事業所サイト)
森田 志宝 (作家サイト)

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「大学院」
大学院人文社会芸術総合研究科

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