2025.02.06
【学生の日々】「GEIBUN 16」卒業・修了研究制作紹介 No.10
卒業・修了研究制作展「GEIBUN16」に向けて、研究・制作を進めている学生にインタビューを行いました。それぞれの学生の取り組みをご覧ください。
《GEIBUN16 卒業・修了研究制作紹介No.10》
美術・工芸コース 兼島 瞳
Q1、卒業制作のテーマを教えてください
「塑造で表す家族愛」です。
Q2、なぜそのテーマ設定にしたのですか?
私は大学1年生から教職課程を専攻していたのですが、4年間勉強していく中で教育と家庭が密接にあると思うようになりました。
教育について勉強すればするほど家族って大事だなと気づき、卒業制作でそのことを作品にしたいと考えテーマを決めました。
Q3、「家族愛」をテーマにするにあたり、フラミンゴをモチーフにしたのはなぜですか?
元々鳥が好きで、今までの授業課題でもコウノトリやペンギンを制作してきました。
鳥類の中でも今回モチーフとして取り上げるフラミンゴは、多くの人から親しまれており、尚且つ家族愛に溢れている動物だと思っています。
作品名が「milk」なのですが、フラミンゴの1番の特徴はオスメス両方、赤ちゃんにフラミンゴミルクと呼ばれる栄養価の高い液体を与えられることです。フラミンゴはピンク色の鳥として有名ですが、元からピンク色ではありません。親鳥が素のう*という器官で作っている、赤い液体を赤ちゃんが飲むことによって、灰色だった赤ちゃんがどんどんピンク色になっていくのです。
私が考えている「親からの影響は大事だな」ということをまさに体現している動物だなと思ったので、フラミンゴにしました。見た目も可愛いし、作っていて楽しいです。
*素のう…食道の一部が変化した袋状の器官で、ヒナに与える「フラミンゴミルク」と呼ばれるミルクを分泌する部位のこと。
Q4、表現する上で大切にしていることは何ですか?
特に塑造において「現実とイメージの折り合いをつけること」です。鳥はしっかり見ると怖いので、その部分を払拭したいと考えています。
写真を見ながら制作していると、よく見たら眼光が鋭くクチバシは尖っているのでイラストと写真との乖離が大きい動物だと感じました。
今回の作品では鑑賞者にポジティブな感情を持ってほしいと考えています。そのため表情を柔らかくするなど、ところどころデフォルメしています。羽のふんわり感が第一印象として見えてほしいため羽の表現に多くの時間を費やし制作しました。
Q5、作品を見る人に与えたい印象はありますか。
「家族っていいよね」という方向性で、見ているみんながハッピーになれたらいいなというのが大前提です。
家族は人によって育った環境が違うので、「家族」という言葉に対して抱いている感情もみんな違います。けれどやっぱいいものって思いたいし思ってほしいからです。
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