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2025.02.06

【学生の日々】「GEIBUN 16」卒業・修了研究制作紹介 No.9

卒業・修了研究制作展「GEIBUN16」に向けて、研究・制作を進めている学生にインタビューを行いました。それぞれの学生の取り組みをご覧ください。

《GEIBUN16 卒業・修了研究制作紹介No.9》
地域キュレーションコース 土井 帆夏

Q1、高岡市のパブリックアートにおける維持管理について研究されているとのことですが、研究テーマとしてパブリックアートを選んだ理由はなんでしょうか?
私はもともと富山市に在住していて、高岡に来ることがあまりなかったのですが、芸術文化学部に入学して高岡の銅像について知り、ユニークな作品があると気付いたことがきっかけです。ただ、高岡市民の認知度が低いため、もっとパブリックアートを知ってもらいたいです。

Q2、パブリックアートの維持管理について研究テーマを絞ったきっかけはなんでしょうか?
最初はパブリックアートが地域に与える影響を調べる予定だったのですが、私は清掃のアルバイトをしているので、パブリックアートに対する維持管理や清掃等が気になり、それに絞って調べようと思いました。アルバイトでは屋内の清掃をしていますが、屋外だと落ち葉などが落ちていてより大変そうだったので気になりました。

Q3、維持管理に関する課題の研究で明らかになった課題は何ですか?
高岡銅器協同組合に加入する人が減少していて担い手が不足していることです。30年前に比べると半分近くに減っているため、以前は清掃エリアのうち全てを清掃できていましたが、現在は年ごとに清掃するエリアを分割するようになりました。清掃では主に汚れの除去やワックス等のコーティングを行うので、1人1人の作業負担も大きいそうです。40年前に設置された銅像も老朽化が進んでいたり、価値観が現在とずれているような銅像が残っているため、いずれは設置が見直されて撤去される可能性があるかもしれません。

Q4、富山市にも街中に銅像がありますが、特に高岡市の銅像に絞った理由はありますか?
富山市の銅像などは記念碑や子供の銅像があったりするのですが、高岡市ではおとぎ話に出てくる動物や、銅像に服を着せているもの、写真スポットとして一緒に楽しめるものなど親しみやすさと作品の数の多さが魅力でした。そういった市内の銅像について調べたところ、例えば鳳凰像にはオスとメスの区別があったり、「伝えの扉」という作品では、作品の一部である金色のウサギが過去に盗まれたというエピソードがあったりして、一つ一つの作品の背景を知る楽しみを感じました。

Q5、高岡市のパブリックアートは一般的なパブリックアートとは少し異なっているようですが、何か特有の課題等はありましたか?
一般の作品は公園等、開けた場所や代表的な場所にあるため目立ちますが、高岡のパブリックアートは道路の傍にあったり住宅に紛れていたりと、市民に認知されにくい場所にあると感じています。高岡市の銅像は地場産業をアピールするために作られたようなので設置場所や大きさがあまり工夫されていない可能性があります。また、設置範囲が広く街歩きで全て回るには難しいという問題もあります。
そのような課題を受けて、研究では作品がたくさんある中で維持管理の必要性について言及しました。高岡市では子供向けの鑑賞の機会を与えていないため、子どもにフォーカスを当てて、子どもたちに図工の時間にパブリックアートについて知ってもらう機会を増やしたり、銅像を見るときに使うことができるワークシートの作成をしたりして、街歩きイベントの提案を考えています。

Q6、今後パブリックアートに触れていく高岡市の方々に伝えたいことはありますか?
高岡の銅像は地味なイメージがあるかもしれないですが、じっくり観察したり調べてみると面白い表情をしていたり、面白いエピソードや発見があったりします!それを伝えるためには、街歩きイベント等を実施してみることでまちづくりに繋がるのではないかと思います。今度、高岡の銅像の認知度がもっと高まったらいいと思います。

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