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2018.02.09

【学生の日々】GEIBUN9卒業制作紹介!大学院芸術文化学研究科 山中 玲奈

「建築物の再生活用に関する研究 − 文化財以外の研究について」 


今回紹介するのは大学院 芸術文化学研究科 山中 玲奈 さん。
テーマは「建築物の再生活用に関する研究 − 文化財以外の研究について」です。


Q.研究内容について教えてください。
A.空き家や建物の再生について研究しています。文化財的な価値のない空きビルや空き家を1棟ずつではなく、地域全体を使っての再生活用をできないか考えています。

Q.きっかけは何ですか?
A.富山に来て空き家の存在を知ったことです。地元にはあまり空き家がなかったので衝撃的でした。まちっこプロジェクト等で中に入れていただく機会があったのですが、設備としては問題なく使えそうなのに、お金の問題や持ち主がいないといった問題から使われなくなっているのはもったいないと感じました。今の建物には珍しい小さな可愛い装飾がある等、自分が今までに見てきた住宅とは違っていました。そのような建物がなくなり、新しい似たような建物が建ち並ぶのは寂しいです。捉え方を変えれば地域の個性であって、一言に空き家と言っても高岡と大阪では違います。雪の降り方とか気候の違いに合わせて作られている等、その場所にあるからには、その場所にあるものにしかない何かがあります。新しく作るのではなく、より使いやすいように作り変えることによって、地域全体も少しずつ良くなっていくようなことが再生活用で、出来ないかなと思っています。

Q.やっていく中で気づいたことは?
A.既にある建物を変えるのはとても大変だということです。0からここは何、ここは何と道を作ってやっていくよりも、今ある地形、建物に合わせて考えていくのはとても難しかったです。更地にしてから始める方がやっぱり楽なのだと思いました。

Q.一番大変だったことは何ですか?
A.モチベーションの保ち方です。手が止まってしまうことが度々あり、その度に自分で気持ちを奮い立たせていました。

Q.普段の1日の予定は?
A.朝9時に学校に来て作業しています。土日に家で論文を書くこともありますが、家ではなかなか進まないので主な作業は全部学校でします。

Q.論文と制作で注目して欲しい点はどこですか?
A.1棟だけの改修ではなく、ある区画全体で残すものは残して、建築するものは建築して、というようにやっているのですが、地域全体でやった時の雰囲気の変化を、ふんわりとでも感じて欲しいです。対象敷地は古城公園の南側の住宅地全体で20件ぐらいです。用途は住宅地からサテライトオフィスなどで都市部でなくても良いのですが、外部で働いているオフィスワーカーが働けるサテライトオフィスにしたり、今までになかったような用途を持たせようと思っています。増建築で長屋をくっつけたり、減らして1棟ずつ使ったり、6階建ての元ビルをジムなどの体を動かせる施設にしたり、壊して広場にしたりと様々です。


ありがとうございました。 


[取材・写真・文・編集]
卒展キュレーター委員会 (2017年12月14日)

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