2019.09.22
【学外との連携】参加者募集!やさしい・いものプロジェクトを開始しました。
「市民がつくる鋳物作品を、大和高岡店で販売し、市民が購入する」 新しいプロジェクトを開始しました。
やさしい・いものプロジェクト
鋳物は、古代の青銅器から今日の機械部品に至るまで、時代の需要に応えながら技術を向上させ、今では自動車のエンジン生産などの重要な産業に発展してきました。高岡銅器は、400年あまりの歴史のなかで、世界でも他に類を見ない大規模な工芸や美術鋳物産地として栄えてきました。現在は、従来の高岡銅器にはなかった錫製品や磨かない真鍮製品の新たな鋳物の需要を生みだしています。
長い歴史があること、世界でも唯一の産地であることから「高岡銅器」は富山県の重要な文化資源となっています。このプロジェクトは、市民が銅器産業の中に入り込み、自由な発想でこれまでになかった鋳物の制作を楽しみ、高岡の中心市街地にある大和高岡店で販売し、それらを市民が購入して楽しむという、これまでの高岡鋳物産業には無かった「市民が創る新しいかたちの鋳物文化」を推進するものです。
具体的には、参加する市民が日曜日に㈱能作(高岡市オフィースパーク8-1)の鋳造工場(普段は職人の作業場)で生型鋳造の鋳型を作り、㈱能作の職人が青銅(高錫青銅:銅85%-錫15%)を流し込み、参加者が高岡市デザイン・工芸センター(高岡市オフィースパーク5)の工房でヤスリで削って完成させ、実行委員会が展示販売を企画して大和高岡店へ搬入し販売します。(販売額の75%が制作者へ、25%が大和高岡店へ配分されます)
参加料金は実費(参加者数で割る経費と個人に掛る経費)で運営いたします。(営利を目的としない事業です)
このプロジェクトで用いる「生型鋳造法」は、富山大学芸術文化学部前身の高岡短期大学時代から現在までの授業で20数年間行ってきた方法で、原型を用いないで鋳型面を彫ったりスタンプを押す「多品種一品生産型」を用います。この方法は高岡銅器における一般的な「一品種大量生産型の」生型鋳造法とは異なり、市民一人ひとりのアイデアと感性で、無限に作品の可能性を広げることができます。この方法は、柔軟な発想を手軽に盛り込むことに適しており、熟練した男性の仕事だった鋳物制作に、女性や若者の軽快でゆるやかな感性が入り込み、鋳物の街 高岡に次の新たな鋳物文化が創出されることを期待しています。
[募集]
高岡市や周辺にお住まいで、美術やデザインを専門に学んでいない自由な発想をお持ちの一般市民の方々など、どなたにでも楽しんで参加いただけるプロジェクトです。高岡ならではの本格的な鋳物制作をぜひ一度ご体験ください。
募集は随時受け付けています。(高岡市民に限りません)
PDFはこちら
[対象]
中学1年生以上
親子(小学5年生・6年生)で参加も可
[参加料]
事前にお知らせいたします。(実費の4,500円程)
実施当日に㈱能作のショップへお支払いいただきます。
[鋳型製作と研磨仕上の日時]
9月から随時第1、第3いずれかの日曜日
9:00〜 ㈱能作にて鋳型の製作(4時間程)
13:00〜 職人が青銅を鋳込みます
高岡市デザイン・工芸センターにて研磨作業を行い完成させます。
[申込方法]
「やさしい・いものプロジェクト」へ参加ご希望の方は、氏名・年齢・メールアドレス、電話番号をご記入のうえ、mifune(a)tad.u-toyama.ac.jp(※)へメールをお送りください。プロジェクトの詳細をメールでお送りします。 ※(a)は@に置き換えてください。
ご不明な点はお気軽にお問合せください。
[お問合せ]
産学官連携事業 やさしい・いものプロジェクト実行委員会
(㈱能作、大和高岡店、オタヤ開発(事務局)、高岡市デザイン・工芸センター、富山大学芸術文化学部)
お問合せ先:mifune(a)tad.u-toyama.ac.jp(※)・0766-25-9162(三船)※(a)は@に置き換えてください。
担当:三船 温尚(富山大学芸術文化学部 教授)