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2019.02.04

【学生の日々】「GEIBUN 10」卒業研究・制作紹介! 建築デザインコース 加美 桃佳

「GEIBUN 10」卒業研究・制作紹介!
芸術文化学部 建築デザインコース 加美 桃佳
卒展「GEIBUN 10」に向けて、研究・制作を進めている学生に、学生の視点でインタビューいたしました。それぞれの学生の取り組みをご覧ください。

≪ GEIBUN10 インタビュー NO.9 ≫
今回のインタビューは建築デザインコース堀ゼミの加美桃佳さんです。

Q.まず、研究内容について教えてください。
A.私の所属する堀研究室では、2020年に予定されている省エネルギー性能適合の義務化を大きな背景とし、4人での一連研究を行っています。一連研究の中で私は、蓄熱性能を利用した空調機の高効率運用に関する研究を行っています。

Q.蓄熱性能…高効率…、具体的に教えてください!
A.難しいですよね!2020年に法改正があり、今後、高断熱住宅がさらに普及すると予想されます。さらに先の未来では、今は珍しい超高断熱住宅の増加も考えられます。そこで、断熱・蓄熱にとても優れている、黒部に建てられた超高断熱住宅、前沢パッシブハウスにおいて、冬季の空調機高効率運用の実証実験を行っています。前沢パッシブハウスは、基礎部分や壁に一般の住宅よりも多く蓄熱性の高い材料であるコンクリートを使用しています。このため、暖房を連続的に運転しておくと室内の温度が一定になり、暖房を切っても数時間程度であればほとんど温度変化がないという特徴の住宅となっています。しかし、2週間と長期間暖房の運転を停止すると室内は冷えきり、暖房の運転を再開し再び温度が安定するまで1週間程かかります。このように、高断熱住宅では今の住宅と住宅設備の運用方法が大幅に異なるところから、私は超高断熱住宅に適した冬季の空調機の高効率運用を提案をしようと考えています。

Q.どのような実験をしていますか?
A.空調機を24時間連続運転させた場合と、帰宅時に暖房をつけ、外出時に暖房を切るような空調機の部分間欠運転した場合を実証実験で比較しました。結果、部分間欠運転にしてもエネルギー消費量は3割程度しか変わらず、あまり省エネになっていませんでした。そこで今回の実証実験では、空調機を12時間運転し、12時間停止する実験を行なっています。この運用方法にすると不快ではない範囲の室温の変化で、より大きな省エネ効果が生まれるのではないかと予測しています。実証実験を行う期間は2週間となっています。これが空調機器の設計者や一般のユーザーにとっての知見の1つになればいいな、と考えています。

Q.この研究をして良かったと思うところは?
A.実際に自分が使う側として、室温は何度が快適なのか、いつ空調機の運転を停止したら良いのかなど、住宅の誰もが感じる身近な快適性について知れるところが楽しいです。建物の室内における快適性に関して特に興味があります。

Q.展示までに頑張りたいところは?
A.専門外の方が見てもわかりやすいようページ作りやパネル作りを工夫したいですね!

皆さんにも今後関係してくることなので、ぜひ注目してほしいですね。インタビューありがとうございました!

[取材・写真・文・編集]
卒展キュレーター委員会 (2019年1月15日)

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